プロジェクト概要

プロジェクト名

(日)農村自立発展プロジェクト
(英)Project of Sustainable Rural Development
(仏)Project du Développement Rural Durable (PDRD)

対象国名

セネガル

署名日(実施合意)

2008年1月28日

プロジェクトサイト

ルーガ州

実施期間

2008年3月28日から2011年3月31日

相手国機関名

農業・農村開発省

背景

セネガル国(以下「セ」国)政府は、人々に安全な水を供給すべく、ドナーの協力を得てこれまでに1,000以上の給水施設を建設してきた(安全な水へのアクセス率は64%)。わが国は「セ」国において、1970年代以降、無償資金協力により120以上の給水施設を整備した実績を有する。これらの給水施設では、既存の水管理委員会が組織化されてはいるものの、住民主体による自立的な維持・管理が行われているとは言い難い状況であった。

このような状況の下、「セ」国政府は、ベルギー(CTB)、フランス(AFD)、欧州開発基金等のドナーとの協力を通じ、「自立的な給水施設の維持・管理」「従量制による料金徴収」「民主的な組織運営」等を内容とする住民主体の水管理組合ASUFORの啓発・普及活動を96年に開始し、全ての給水施設おいてASUFORによる維持・管理が行われることを目標に、現在全国で活動を展開している(2005年6月時点でのASUFOR普及率は全国で42%、ルーガ州で25% )。

かかる流れを踏まえ、JICAは、これまでわが国が整備した給水施設のうち25サイトを対象として、2003年から2006年まで技術協力プロジェクトPEPTACを実施し、既にASUFORが存在していたティエス州タイバンジャイ村のケースをモデルとして、ASUFORの設立による持続的な水利用体制の確立を目指した。

また、PEPTACでは、良好にASUFORを運営している3サイト(ティエス州タイバンジャイ村、ルーガ州ムクムク村及びンバイネゲ村)(以下、先進3サイト)を対象とし、「コミュニティ活動」を試行した。その結果、ASUFORの良好な組織運営による水資源と余剰資金を「コミュニティ活動」に投入することにより、更なる経済・社会効果が創出され、住民の生計・生活向上につながる可能性が示唆された。同活動を面的に波及することにより、ASUFORを機軸とした自立発展的な農村開発の展開が期待されている。

目標

上位目標:

ルーガ州においてASUFORの資金と組織力を活用したコミュニティ開発が展開される。

プロジェクト目標:

ルーガ州においてASUFORの資金と組織力を活用したコミュニティ開発を普及・展開するための基盤が整備される。

成果

  1. 先進3サイトにおいて、ASUFORの資金と組織力を活用した「コミュニティ活動」が推進される。
  2. ルーガ州対象村において、先進3サイトで育成された農民グループリーダーの指導のもと、「コミュニティ活動」が実施される。
  3. 「コミュニティ開発手法」及びガイドラインが策定される。

活動

1-1.
各ASUFOR事務局の給水施設維持管理、水利用料金の徴収、資金管理等、基本的運営能力の強化。
1-2.
各ASUFOR事務局に対し、農民グループへの組織強化指導及び資金貸付方法等、農民グループによる「コミュニティ活動」への支援のための指導。
1-3.
農村開発・農業省、畜産省、環境・資源保護省等政府関係者(以下、政府関係者)に対し、「コミュニティ活動」にかかる技術支援、モニタリング、評価にかかる指導。
1-4.
「コミュニティ活動」実施に際し、ASUFOR事務局と政府関係者間における協議・連絡体制づくり支援。
1-5.
農民グループに対し、「コミュニティ活動」にかかる研修。
1-6.
農民グループが「コミュニティ活動」を実施。
1-7.
先進3サイトにおける「コミュニティ活動」の教訓・知見・経験を取りまとめ汎用性のある技術を抽出。
2-1.
ルーガ州対象村において、ASUFOR事務局の運営能力、リーダーの資質、資金の積立て状況、住民の生活状況等にかかるベースライン調査を実施、「コミュニティ活動」実施にあたっての各村の類型化を行う。
2-2.
上記類型化の結果を元に、各村のニーズと「コミュニティ活動」のポテンシャルを確認、村人のコンセンサスを得ると共に、各村への協力の方法及び規模を検討。
2-3.
先進3サイトのASUFOR事務局と協力して、ルーガ州対象村の各ASUFOR事務局の基本的運営能力及び「コミュニティ活動」への支援能力を強化。
2-4.
先進3サイトの農民グループの中から、「コミュニティ活動」の技術・経験をルーガ州対象村へ普及するためのリーダーを選抜。
2-5.
選抜されたリーダーを対象として、グループ運営・管理手法、技術習得、普及手法等にかかる研修を実施。
2-6.
上記リーダーが、研修で習得した技術・経験を、ルーガ州対象村の農民グループへ移転。
2-7.
ルーガ州対象村の農民グループが「コミュニティ活動」を実施。
3-1.
一連のプロジェクト活動をレビューし、ASUFORの組織強化方法・資金活用方法、「コミュニティ活動」の実施方法、他村への「コミュニティ活動」の展開方法、それらの活動を支援する行政組織の役割等を明確化。
3-2.
上記結果を元に、ASUFORの資金と組織力を活用した「コミュニティ開発手法」を策定。
3-3.
政府関係者及びドナー等が上記手法を活用するためのガイドラインを作成。
3-4.
政府関係者やドナー等を集めた上記手法及びガイドラインの紹介セミナー及びワークショップを開催。

投入

日本側投入:

  • 専門家:コミュニティ開発、節水農業、牧畜、住民組織強化、農村生活改善
  • 機材等:車両、普及・研修用機材(視聴覚機材)、コンピューター
  • 研修事業:現地研修(農業、牧畜、生活改善分野等の技術・啓蒙に係る研修)、セミナー(ASUFOR間の交流に係るセミナー等)、本邦研修(農村開発、組織化)

相手国側投入:

  • カウンターパート人件費、施設・土地、その他