ヘルシービレッジ推進プロジェクト

2016年10月31日

プロジェクトが開始され現地報道機関によりニュースに取り上げられました。

2016年6月29日より4年間の予定で、「ヘルシービレッジ推進プロジェクト」が始まりました。ソロモンは人口約60万人、約1000の島があり、およそ8割の人が村落に住んでいます。鉄道はなく道路も限られており、病院や診療所を受診する場合は徒歩数時間かけることもあれば、道路がないため小型ボートに乗って一番近くの診療所へ受診しに行くこともあり、波が荒れているときや夜間は移動するのも難しい状況です。このような環境の下では病気にかからないことが大事であるということから、健康推進員を育成し人々の自助努力による住民の健康改善活動を支援することを目的として「ヘルシービレッジ推進プロジェクト」が始まりました。

本プロジェクトでは、保健省のヘルスプロモーション(健康推進)部が中心となり他部署と連携を図りながらプロジェクトの大枠を決定し、州保健局へアドバイスを行い支援します。プロジェクト対象地域は首都がある島のガダルカナル州と別の島であるマキラ・ウラワ州です。州レベルでは州の保健局が実際に村で活動し、住民の健康増進のための自助努力を促し支援します。JICAは国レベル、州レベル、村レベルでの活動に関わります。ソロモンでは、生活習慣病のもととなる過体重もあれば小児の栄養不良も見られます。その他、マラリアや水・衛生面の問題も改善されつつも未だに保健課題として対策が必要であることから、本プロジェクトで対象とする保健課題はマラリア、生活習慣病、水と衛生(下痢などの病気)、栄養(不良)としています。

今後、村では健康推進委員会を立ち上げ、住民自身で健康上の問題点を挙げて、それに対する具体的な活動を計画し実施していく予定です。住民自らが参加することで健康の意識を高め、より良い環境でより良い健康状態を目指して持続して活動できるように、本プロジェクトは地域住民の組織作りや健康推進員の研修をサポートしていきます。

プロジェクト終了後はこのヘルシービレッジの取り組みを保健省の通常の活動として継続し、全国展開していく方針です。