プロジェクト概要

プロジェクト名

(日)HSコード導入による税関能力強化プロジェクト
(英)Project for Capacity Development of South Sudan Customs Services for Introduction of Harmonized System Code

対象国名

南スーダン共和国

署名日(実施合意)

2016年3月10日

プロジェクトサイト

南スーダン/ジュバ、ウガンダカンパラ、エンテベ、グル

協力期間

2016年6月22日〜2019年6月21日

相手国機関名

南スーダン税関局

本事業の受益者

SSCS職員及び通関業者

背景

南スーダン共和国は2011年7月9日に独立国家となったが、同国経済は原油収入に過度に依存しており、原油収入が2010年の同地域のGDPの71%、歳入の98%を占めている。このような状況において、南スーダン税関局(South Sudan Customs Service:SSCS、以下、南スーダン税関)が適切な業務により関税収入を増加させるという役割の重要性が増大している。内陸国である南スーダンは外国貿易の大部分をケニア及びウガンダとの国境での貿易に依存しており、国境における税関手続きの効率性の向上は非常に重要である。

こうした状況下において、JICAは2011年から2013年にかけて、南スーダン税関に対して個別専門家を派遣し、南スーダン税関の能力向上に向けて支援を行ってきた。第三国専門家の協力も得ながら、税関職員や通関業者等に対する研修を行い、基礎的な税関行政の能力向上に貢献してきた。

しかし依然として、南スーダン税関の国境事務所での税関手続きは、税関行政の研修機会の欠如等により十分な能力を有する職員がいないため、非効率な状況が続いている。さらに2016年南スーダンは東アフリカ共同体(EAC)へ加盟し、東アフリカ諸国との国境手続きの標準化がますます求められている状況にあるが、外国貿易統計は未整備であり、貿易統計の国際比較が困難な状況が続いている。

したがって、南スーダン税関にとって、職員の能力と税関行政能力の向上、及び貿易統計の収集・編集能力の向上は、喫緊の課題である。とりわけASYCUDAシステム(注1)への移行に備え、国際的な分類基準であるHSコード(注2)の導入が重要な課題である。

こうした背景の下、南スーダン税関は南スーダン共和国政府を通し日本政府に対しHSコード導入に向けた支援を要請した。2016年6月22日にJICA専門家がジュバに到着し、3年間のプロジェクトがスタートした。

2016年7月に首都・ジュバを中心に発生した騒擾により、JICA専門家を含むJICA関係者は国外退避し、ジュバでの活動が困難となった。その後、隣国のウガンダを拠点として活動を継続するべく計画を修正し、9月下旬より本格的な活動を再開している。

(注1)Automated SYstem for CUstoms DAtaの略で、UNCTAD(国連貿易開発会議)が開発した電子税関システム。多くの開発途上国に導入されている。
(注2)HS条約の付属書により、6桁ですべての物品を分類するコードのこと。HS条約の附属書は通称「HS品目表」として、広く税関手続きに利用されている。2016年5月現在、208カ国・地域で適用されている。なお、HS条約は正式には「商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約」と呼ばれる。世界税関機構(World Customs Organization、WCO)が策定し1988年1月発効したもので、2016年5月現在、154カ国・地域が加盟。

目標

上位目標

近隣諸国との貿易促進に向けた国際基準に基づく的確な関税徴収制度が確立される。

プロジェクト目標

南スーダンにおいてHSコードに基づいた税関行政が実施される。

成果

1.通関制度にHSコードが導入される。
2.税関職員がHSコードに基づいて適切に関税を課税できるようになる。
3.通関業者がHSコードに準拠した通関申請書を書けるよう能力強化される。
4.税関各事務所からの定期報告がHSコードに基づいて行われるようになる。
5.統計部職員がHSコードに基づいて統計処理をできるようになる。

投入

日本側投入

・日本人専門家
(1)総括、税関行政
(2)副総括、税関行政、関税分類
(3)関税分類
(4)統計処理、評価分析
(5)研修計画
(6)業務調整、研修計画、評価分析
・第三国専門家(税関行政)
・第三国研修
・活動実施に必要な経費・措置(PC、プロジェクター、プリンター、コピー機等)

相手国側投入

・プロジェクト・ディレクター:SSCS局長
・プロジェクト・マネージャー:SSCS副局長

関連する援助活動

1)我が国の援助活動

・【個別専門家】「南スーダン政府能力強化(税関/メディア)」2011年1月〜2013年3月
・【技術協力プロジェクト】「東部アフリカ地域税関能力向上フェーズ1、2」フェーズ1:2007年〜2009年、フェーズ2:2009年〜2013年、フェーズ3:2013年〜2017年

2)他ドナー等の援助活動

・TradeMark of East Africa:“Modernise South Sudan Customs Service” 2011年〜2014年(SSCSの組織体制整備や関税法令整備支援、ITシステムの整備に係る支援)
・世界銀行:“South Sudan - Eastern Africa Regional Transport,Trade and Development Facilitation Project”(2014年〜2019年)