プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)南部スーダン理数科教育強化(SMASESS)

対象国名

スーダン

プロジェクトサイト

南部スーダン

署名日(実施合意)

2009年9月4日

協力期間

2009年11月23日から2012年11月22日

相手国機関名

(和)南部スーダン政府科学技術教育省

背景

南部スーダンでは、2005年の南北包括和平合意後、UNICEF等の支援を受け急激に就学者数が増加しており、2006年に約700,000人であった初等就学者は2008年には約1,300,000人となっている 。一方で、増加する就学者数に対して学校などの教育インフラや教員が不足するとともに、現在教壇に立っている教員の約65%が教員としての研修を全く受けておらず、また研修を受けた者であっても正式な教員養成課程を経たものは少なく、教科内容の理解や教授法の習得が十分でない教員が多い。

このように教員の質の低さが大きな課題となっている中、UNICEF等は基本的な教授技術を身に付けるための緊急措置的な研修を実施しており、また世界銀行が管理するマルチドナー・トラスト・ファンドは教員研修を受けていない教員を対象とした資格付与型教員研修の拡充を図っている。一方、教員が継続的に職能開発を行う機会は極めて限られており、教員の長期的・継続的な職能成長に資する教員研修が求められている。また、理数科教育に関しては、資格の有無に関わらず教員の知識・指導力不足が顕在化しており、理数科教育に係る教員の指導力向上が求められている。

このような状況を踏まえて、JICAは理数科分野に係る継続的な現職教員研修に関して支援を行ってきた。2008年7月から、短期専門家派遣、並びに、2度のフォローアップ協力を通して、ケニア国理数科教育強化計画(SMASE:Strengthening of Mathematics and Science Education)プロジェクトとも連携しつつ、当該分野の中核人材の育成(行政官やトレーナー候補者)や研修マニュアルの作成、パイロット研修の実施等、一定の成果をあげており、南部スーダン政府からも高い評価を得ている。

こうした中、初等理数科教育分野の現職教員研修の本格実施に向けて、2008年に南部スーダン政府から我が国に対して技術協力プロジェクトの要請を受け、2009年7月に詳細計画策定調査を実施した。同調査を踏まえて、2009年11月より技術協力プロジェクト「南部スーダン理数科教育強化プロジェクト」を開始することとなった。

目標

上位目標

初等教員の理数科分野の指導力が向上する。

プロジェクト目標

モデル教員の理数科分野の指導力が向上する。

成果

  1. 中央及び州レベルにおいて理数科分野現職教員研修を実施するための体制が確立する。
  2. 州研修講師の能力が強化される。
  3. モデル州においてモデル教員に対する理数科分野の研修実施体制が機能する。
  4. 教員研修政策及び理数科分野現職教員研修に対する支援体制が強化される。

活動

1-1
中央研修講師、コーディネーター、州研修講師のTORと選定基準を設定する
1-2
中央現職教員研修ユニットの事務所を整備する
1-3
常勤の中央研修講師及びコーディネーターを配置する
1-4
アドバイザリーチームとして非常勤の中央研修講師を配置する
1-5
中央研修講師への研修を実施する
1-6
各州教育省が州研修講師を選定する
2-1
中央研修講師が州研修講師向けの研修教材を改良・開発する
2-2
中央研修講師が州研修講師向けの研修モニタリング・評価ツールを開発する
2-3
中央研修講師が州研修講師に対して研修を実施する
2-4
中央研修講師が州研修講師向けの研修についてモニタリング・評価を実施する
3-1
中央現職教員研修ユニットがモデル州の選定基準を設定し、同州を選定する
3-2
各州政府がモデル教員の選定基準を設定し、同教員を選定する
3-3
中央研修講師がモデル州においてニーズ調査を実施する
3-4
中央研修講師がモデル教員向けの研修教材を開発する
3-5
中央研修講師がモデル教員向けの研修モニタリング・評価ツールを開発する
3-6
中央現職教員研修ユニットがモデル教員向けの教材を印刷・製本し、モデル州に配布する
3-7
州研修講師がモデル教員向けの研修を実施する
3-8
中央研修講師がモデル教員向けの研修についてモニタリング・評価を実施する
4-1
教員研修に係る現行の政策・計画をレビューする。
4-2
教員研修に係る他の事業とも調整をしながら、教員研修に係る政策・計画策定を支援する
4-3
中央研修講師が教員養成校の教官に対する研修を実施する
4-4
初等学校校長やその他の関係者に対して啓発ワークショップを実施する
4-5
メディア等を通じプロジェクト活動の広報を推進する。

投入

日本側投入

  • 長期専門家:2名(教員研修政策、現職教員研修マネージメント)
  • 短期専門家:必要に応じて派遣(理数科教育等)
  • 機材供与:コンピューター、印刷機、車両等
  • プロジェクト事務所整備
  • 本邦研修、第三国研修
  • ローカルコスト(教材費、宿泊費、交通費の一部、研修会場の改修費など)

相手国側投入

  • 中央研修講師、コーディネーター
  • 州研修講師、中央研修講師の日当及び交通費の一部
  • プロジェクト事務所用の土地
  • 光熱費
  • 国内での研修会場