第1回合同調整委員会とセミナー・ワークショップの開催

2018年10月15日

2018年9月1日、名古屋市からの長期専門家を含む専門家チームが現地入りして本プロジェクトを始動しました。また、10月11日から15日、スリランカ国コロンボ市内で第1回合同調整委員会(JCC)並びにアセットマネジメントに関するセミナー及びワークショップの開催によりプロジェクト活動が本格化しました。

第1回合同調整委員会(JCC)の開催

10月11日、都市計画水道省(Ministry of City Planning and Water Supply:MCPWS)の次官を議長とし、コロンボ市内MCPWSにおいて、国家上下水道公社(National Water Supply and Drainage Board:NWSDB)、日本人専門家、JICAスリランカ事務所、JICA本部の参加のもと第1回合同調整委員会が開催されました。

NWSDBのカウンターパート代表がプロジェクト実施の背景を発表した後、日本人専門家を代表してチーフアドバイザーが3年間のプロジェクト実施計画(Work Plan)を発表し、その活動内容についてJCCの承認を得ました。

これから3年間にわたり、カウンターパートと協力・協働しながら、西部州南部地域を対象に水道事業運営能力向上のための活動をすすめていくことになります。プロジェクト期間中はもとより、プロジェクト終了後も継続して実施していける体制づくりを念頭に、専門家チームをはじめ関係者全体でより一層の取組をすすめていきます。

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JCC開催状況(正面:JCC議長)

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Project Director(NWSDB)によるプロジェクト実施経緯の説明

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専門家(チーフアドバイザー)によるWork Planの説明

アセットマネジメントに関するセミナーの開催

JCC開催に引き続き10月12日、NWSDBの水道事業運営能力向上を目的とし、管路に係るアセットマネジメントの導入に関する第1回セミナーを開催しました。

アセットマネジメントを効果的に導入・活用していくには、トップマネジメントの関与が重要となります。本プロジェクト対象の西部州南部地域(Western-South)に限定せず、NWSDB本部も含めた幹部層を対象とした本セミナーの開催により、「アセットマネジメントとは?」「アセットマネジメント導入の目的は?」「どんな効果があるのか?」といった共通認識を醸成していくとともに、神戸市短期専門家より神戸市での導入事例を紹介し、アセットマネジメントの具体的な成果のイメージを共有しました。
また、NWSDB RSC(Western South)からは管路アセットマネジメントに関する現状の取り組みが紹介されました。

NWSDBと日本人専門家チーム総勢30名が、アセットマネジメントの要素となるPDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルについて3時間にわたる活発な議論を行いました。
このマネジメントサイクルをNWSDBの事業活動の中で効果的につなげる仕組みについて、本プロジェクトで構築していくことを本セミナーの成果として確認し、今後の活動の一歩を踏み出しました。

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セミナー開催状況

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神戸市専門家によるアセットマネジメントガイドラインの紹介

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西部州南部地域(NWSDB)の管路アセットマネジメントの現在取り組みの紹介

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神戸市専門家による管路アセットマネジメントの神戸市の事例紹介

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活発な質疑応答の様子

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活発な質疑応答の様子

アセットマネジメントに関するワークショップの開催

JCC及びセミナーを開催した翌週の10月15日、NWSDBのカウンターパートをはじめ、管路のアセットマネジメントに関係する部署の実務者を対象としたワークショップを開催しました。

ワークショップでは2つのグループにわかれ、部署ごとに実施している管路の維持管理に関する仕事と問題点などについて、グループワーク形式により議論をすすめて成果を互いに発表し、参加者全員で共有しました。

はじめに、「管路の維持管理に関する仕事」=「管路のアセットマネジメントの要素」について、模造紙でその関連性を整理し、仕事の流れ・サイクルを確認し、「仕事の見える化」を行いました。

つぎに、これらの仕事を進める上での問題点や困っていることを共有し、マネジメントサイクルを考える上で、NWSDBでは何が課題となっているのかを洗い出し、これら課題の解決策を議論しました。

3時間超のワークショップとなりましたが、時間が足りないくらいに様々な意見が活発に出されました。
今後、ワークショップで「見える化」された既存の仕事の流れをベースとして、マネジメントサイクルを確立していくためのガイドライン(案)の作成をすすめていく予定です。

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ワークショップのガイダンス

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グループでの議論の様子

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グループでの議論の様子

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グループワークの結果発表(共有)

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ワークショップの参加者(Aグループ)

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ワークショップ参加者(Bグループ)

神戸市水道局
短期専門家