シーギリヤ博物館ついにオープン

2009年7月28日

【写真】シーギリヤ博物館の開館は当初予定の4月上旬から遅れていましたが、7月28日にマヒンダ・ラジャパクサ大統領と福田康夫前首相を迎えて、開館式が盛大に行われました。開館のニュースはスリランカのテレビや新聞で大きく伝えられましたが、日本でもNHKニュースで伝えられました。

博物館はこの日を迎えるために前日まで突貫工事が続けられていましたが、開館式までには博物館の下にある池に水が満たされ、そこにはアヌラーダプラから持ってきた多くのハスがきれいに花を咲かせていました。池の中島には博物館のシンボルツリーとなる木が自然のまま残されて、池と木と斬新なデザインの博物館がマッチして、すばらしい景観が形成されています。

【写真】自然石で作られたシーギリヤ博物館の案内表示が、博物館へのアプローチ道路の入り口に前日に設置されました。厳しく保全されている遺跡の中にとてもマッチした案内表示です。

【写真】ラジャパクサ大統領と福田前首相(日本スリランカ協会名誉会長)は朝、コロンボからヘリコプターでシーギリヤ空港へ移動し、午前11時ごろに、到着し、多くの民族楽器のドラムの演奏で迎えられました。

【写真】博物館に入って直ぐの右手には、シンハラ語、タミール語、英語、日本語で書かれた銘盤が設置されており、その序幕式がまず行われました。

【写真】除幕式の後は2階へ上がり、そこで地元の仏教、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教の寺院の僧侶によるお祈りが行われました。その後、スリランカでは重要な式で必ず行われるオイルランプ点灯式が行われました。

【写真】シーギリヤ博物館の中で、多くの遺物を展示してあるギャラリーへ行くには、レンガでできたトンネルを通っていきます。このトンネルは、シーギリヤで発掘されたトンネルを模したもので、博物館ではタイムトンネルと呼んでおり、ここを通り抜けるとその先には昔の世界が広がっています。

【写真】博物館の目玉の一つは、約5m×5mのシーギリヤ遺跡の巨大なジオラマです。このジオラマの上に設置された強化ガラスの上を歩きながら、実際に現地を歩いてでは分からないシーギリヤ遺跡の全貌を俯瞰することができます。また、シーギリヤロック部分は強化ガラスの上に立ち上がっており、直ぐ近くで見ることができます。これからロックへ登る人達はここで予習ができ、ロックに登れないお年よりや障害者の方たちはここでロックを登る気分を多少味わえます。

【写真】展示ギャラリーを出て螺旋階段を登ると、シーギリヤロックに残る5世紀に描かれたフレスコ画がここにそっくり再現されています。実際にフレスコポケットへ登るのはかなり恐怖心を感じるため、上れない人が多くいますが、ここで登ってフレスコ画をみる体験ができるため、多くの人にたいへん喜ばれている当博物館の目玉の一つです。

【写真】シーギリヤ博物館は来て見て楽しいものにすることを目標にしていますが、開館式の日には地元の小学生たちを招待して、お絵かきをしてもらいました。これは専門家チームが博物館イベント計画・実施を指導・支援をする中で、職員から提案があがった「子どもの絵画コンテスト」の予行演習として行ったものです。コンクリートの建物ですが多くのオープンスペースがあり、また木を切らずに残してあるため日陰もたくさんあります。腰掛けるのにちょうどいい石も置いてあり、写生にはとてもいい場所があります。

博物館開館で、いよいよ専門家チームの技術移転作業が本格的に始ります。
専門家チームはシーギリヤ博物館が「新しい博物館」として運営されるように指導しています。新しいことをしたいと思う。思いついたアイディアを現実のものとする計画力と説得力をつける。思いつくアイディアが博物館のお客様を楽しませ、驚かせ、満足させるものとなるように、お客様の視点から考え、計画を立てる。このようなスタッフを育てるのが、これからの私たちの仕事です。

大人も子供も思わず楽しくなってしまう博物館。そっけない学術的な説明ではなく、見て楽しい展示、同時に、興味ある人には詳細を提供しつつ興味ない人はさっさと見るだけで内容がつかめる展示を用意する。「触っちゃいけません!」と注意するだけでなく、話しかけると楽しいウラ話を教えてくれる解説スタッフがさりげなく立っている。触ったり、造ったりする体験コーナーがある。ショータイムや、ミニツアー、シーギリヤ限定の企画展示、実演展示、読書コーナーやショップがある。そんな博物館を私たちは目指して協力を行っていきます。