研修生主体の修了式 —2年目に向けて—

2011年3月31日

修了式に集まった研修参加者たち。

プロジェクト1年次研修修了式の様子(左からプロジェクトチーフアドバイザー中垣専門家、農業省次官、農業省国際投資局長)

研修参加者代表による挨拶

スーダン統一政府連邦農業省にて、職員のキャパシティ・ディベロップメントを目指した研修活動の1年目が終了し、3月31日に修了式が開催されました。この修了式典の開催にあたっては、研修を受講した若い職員が中心となり、準備に取り組みました。

2010年8月から実施した研修内容は、英語、コンピューター、リーダーシップ、マネージメント、プロジェクトサイクルマネージメントの全6分野にわたりました。省内5部局から計151名が参加し、若い職員が122名、部課長クラスからも29名参加しました。若い職員の中には、上司に申し出て仕事を調整し複数の分野の研修を受けた人も多くいました。

この結果、省内で累計252名がJICAプロジェクトの研修に参加しました。特に若い職員の職場における自己能力向上の意欲が大変高いことが見受けられました。この様な若い職員たちの向上意欲が1年目の終わりに、自分たちで修了式典を組織しておこうという気運につながったのです。

参加者が準備した式典には、部課長クラスの職員で結成されたワーキンググループや研修参加者の約100人が出席し、農業省次官、国際協力投資局長、JICAプロジェクトチーフ、そして、研修参加者代表が挨拶を述べました。「1年目の研修がJICAの協力により、大変効果があり、職員の意識向上にもつながっている。さらに2年目にも期待している」と農業省の意欲も高まります。

このような良い評価を農業省の高官から得られたことの背景には、研修の具体的な成果が、農業省内に広く認識されたことがあります。例えば、研修参加者が所属する部局長へのインタビューでは「研修参加後、職員の英文作成能力があがった」、「コンピュータを使ってのリサーチ能力が向上した」、「仕事を休む職員が減った」といった仕事への態度の変化も認識されています。

プロジェクト2年目は、職員の個人能力に焦点を当てた研修活動を計画しています。また、1年目の参加者に対しては成果を上積みする形で2年目の研修内容が仕事で具体的に活かせるよう組織強化を導く活動を展開していく予定です。