2013年1月20日
昨年度から取り組みを始めたタスクチームによる組織強化活動は、今年度も取り組みを実施し、2年目の活動を終えました。
タスクチームとは、約10名のメンバーからなるチームのことです。まず1月から2月にかけて、1)メンバーの選出、2)各部局の抱える問題を分析するワークショップ、3)その問題を解決するためのアクションプランの作成のワークショップ、を行います。そしてアクションプランを作成した後に局長の承認を経て、3月〜12月までの10ヶ月間で実践に移ります。
今年度は技術移転普及局、園芸局、そして経済計画局の3局がタスクチームを結成し、活動を行いました。しかし各局とも当初は、1)タスクチームが局内で認知されておらず、タスクチームの活動に協力が得られない、2)タスクチームメンバー以外のスタッフをタスクチームの活動に巻き込めない、3)タスクチームメンバーのうちの何人かはあまり使命感がなく、なかなか活動に参加してくれない、と言った問題を抱えていました。しかし、プロジェクトのアドバイスを得ながら徐々に自分たちで問題を解決する能力を身に付けて行きました。
一例として、園芸局の今年の取り組みを紹介します。園芸局では、世代間ギャップ(農業省では国の経済政策のため長期間に渡り新規採用を止めていた時期があり、若手スタッフとシニアスタッフの溝がどの局でも問題になっている)などの問題により、上司と部下の縦の連携や各課の間の横の調整がうまく行っていないことを大きな問題として取り上げていました。
世代間ギャップを埋めるために、タスクチームは二つの企画を打ち立てました。一つは毎月1回掃除の日を設けることでした。局内の全スタッフに呼びかけて、幹部から若手職員までが一緒になって全員で職場を掃除することで、共働意識が芽生え、世代間ギャップの解消にもつながりました。この掃除のイベントはタスクチームの活動が終わった今月も実施され、局の恒例行事となりました。
二つ目はレクリエーションイベントの実施です。タスクチームは活動期間中にファミリーデイと呼ばれる3回のイベントを実施しました。例えば、ラマダン(断食)期間中は、日暮れ後にその日最初の食事を近所の人たちと一緒に食べる習慣を利用して、局内のスタッフみんなで食事をしたり、また歌や笑いのイベントを企画したりなどしました。ファミリーデイの文字通り、家族を連れてくるスタッフもいました。
その他、コンピュータ基礎訓練や、局内の幹部クラスの月例会議なども行い、タスクチームは局内で大いに認知されるようになりました。
その結果、このようなタスクチームの活動を通じて、園芸局の連携・調整機能は目に見えて向上し、局内に一体感・連帯感が醸成されました。
タスクチームの働きかけに応じ、上層部のスタッフも積極的に活動する掃除の日の様子
(右)局長代行
掃除を終えたタスクチームメンバーと園芸局のスタッフたち
8月に行われたファミリーデイで、ラマダン時期に食事を共にする園芸局のスタッフたち
11月に行われたファミリーデイの様子
毎週のミーティングで、タスクチーム活動の進捗を確認し、局の上層部に報告している様子