坪井専門家・時田総括・池田専門家の招聘

2014年10月5日

当プロジェクトは、今年度から、1)普及員の更なる技術力の向上、2)陸稲栽培における主要な技術的課題の解決、を主たる目的として2年間の延長期間に入っています。これらの目的を達成するため、プロジェクト5年目の今年度も「JICAウガンダ共和国コメ振興プロジェクト」の協力を得て、同プロジェクトより坪井専門家を招聘しました(9月12日〜19日)。同プロジェクトの協力で実施した専門技術研修のフォロー、および陸稲栽培に係る技術的課題の解決に向けた助言、指導が目的です。
同専門家は、試験圃場やデモ圃場へ訪問、関係者との協議を実施しました。また様々な技術的助言(アルカリ性障害への対応、水への競合の注意、鉄過剰症への対応、等)を得ました。

【画像】

ゲジラ州試験圃場において担当普及員らに助言を与える坪井専門家(右から4人目)。

【画像】

センナール州農業大臣、中垣総括、池田専門家らとデモ圃場を視察する坪井専門家(左から4人目)。

また、スーダンの陸稲栽培における農業機械に関する課題について、技術的観点からの助言・指導を得ることを目的として、ウガンダ同プロジェクトの総括である時田国際協力専門員を招聘しました(9月28日〜10月3日)。
同専門員は、各圃場への訪問、精米機など農業機械の視察、農業機械関連の民間企業との協議・意見交換などを実施しました。政府による一貫した農業機械化政策を取るためにも、「稲作機械化モデル」の早急な確立と農業機械の操作研修(人材育成)などが必要であるとし、各州政府にも助言しました。

【画像】

CTC社センナール支所を訪問。中垣総括(左端)と共に保有農業機械を視察する時田総括。

【画像】

ゲダレフ州デモ圃場(Al Fau、農業省圃場)に保管されている播種機をチェックし、意見交換を行う時田総括、(右から2人目)。

さらに、NERICAを開発したWARDA(West Africa Rice Development Association、現アフリカ稲センター)の専門家であり、元東京農業大学の教授であった池田専門家に今年度からプロジェクト団員に加わってもらい、9月12日〜26日にかけて現地に派遣しました。池田専門家はARC(Agricultural Research Corporation、国立農業研究機構)本部で陸稲に関するセミナーを実施し、3ヶ所の試験圃場を訪問すると共に、研究者へ直接助言を行いました。ARCは今年度夏作から本格的にプロジェクトと連携を開始し、プロジェクトで使用しているNERICA 4を含めて、陸稲における各種試験を実施しています。そのARCの研究に協力することは、スーダンの陸稲栽培の適正技術開発に向けて大変重要です。

【画像】

ARCの本場(ゲジラ州ワドメダニ)の陸稲試験栽培を研究者と共に視察中の池田専門家(右端)。

【画像】

ARCの本部で研究者および普及員対象のセミナーで講演する池田専門家(左端)。