プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)州水公社運営・維持管理能力強化プロジェクト
(英)Project for Strengthening Capacity of Institutional Management, Operation and Maintenance in State Water Corporations

対象国名

スーダン国

プロジェクトサイト

全国(パイロット州は、白ナイル州とカッサラ州)

署名日(実施合意)

2015年12月3日

協力期間

2016年2月23日から2020年8月28日

相手国機関名

(和)水資源・灌漑・電力省 飲料水・衛生局(DWSU)、カッサラ州水公社、白ナイル州水公社、その他州水公社
(英)Ministry of Water Resources,Irrigation and Electricity Drinking Water and Sanitation Unit

背景

スーダンにおける安全な水へのアクセス率の全国平均は60%程度で、全世界平均91% (2015年)及びサブサハラアフリカ平均68%(2015年)を下回っている。なお、本事業のパイロット州となるカッサラ州と白ナイル州は、それぞれ54%、61%となっており全国平均を下回っている。一人一日当たり給水量も、例えばカッサラ州の都市部で48.3リットル、村落部で14.5リットル(ともに2010年)と低水準に留まっており、人口増加率が全国平均3.2%と高い水準にあることに鑑みれば、今後益々給水量がひっ迫する可能性をはらんでいる。
給水事業の実施体制としては、幹部人材の育成を水資源・濯減・電力省飲料水・衛生局 (DWSU)が担い、実務担当者の人材育成及び施設の運転・維持管理は州水公社(SWC)が担っている。我が国は「水供給人材育成計画プロジェクト(2008年〜2011年)及び「水供給人材育成プロジェクトフェーズ2(2011年~2015年)(以下、「フェーズ2」)を通して、DWSU及び州水公社における研修実施体制の構築を支援してきた。その結果、フェーズ2のパイロット州(白ナイル州、センナール州)以外の州にも研修が波及し、2015年の年間受講生は全国で2.000名を超え、研修実施体制は着実に強化されていると言える。
他方、給水施設の運転・維持管理には依然課題が多い。その背景には、低水準の水道料金単価に起因する資金不足や、施設運転実績に基づいた事業計画の欠知等、多様な要因が存在する。さらなる給水サービスの改善のためには、「研修の実施」のみならず、「現場の改善」にも並行して取り組んだ上で、双方を有機的につなげる必要がある。そのためには、施設運転状況を適切に把握した上で、現実的な改善計画を立案、実行するとともに、一連の過程で得られた知見を研修に反映させる必要がある。
このような背景に基づき、給水分野の更なる体制強化のため、スーダン政府は「カッサラ州給水サービス向上による復興支援プロジェクト」を我が国に要請した。JICAは、同プロジェクトの必要性、要請の妥当性を確認するために2015年8月から9月にかけて詳細計画策定調査を実施した。その結果、対象地域としてカッサラ州以外の州も含めることとし、併せて、プロジェク卜名称を「州水公社運営・維持管理能力強化プロジェクト(以下、「本プロジェクト」)に変更することでスーダン側と合意し、今般実施の運びとなったものである。

目標

上位目標

パイロット州以外の州水公社の運営・維持管理能力が強化される。

プロジェクト目標

パイロット州水公社の運営・維持管理能力が強化される。

成果

1:パイロット州水公社における給水施設のモニタリング能力が向上する。
2:パイロット州水公社において都市給水施設の運転・維持管理手法が改善される。
3:パイロット州水公社の経営管理能力が改善する。
4:パイロット州水公社と顧客とのコミュニケーションが促進される。
5:州水公社間の知見・データ共有が促進される。

活動

1.1 給水施設に係るモニタリング体制の整備を支援する。
1.2 給水施設に係るモニタリング計画の作成を支援する。
1.3 モニタリング計画に基づいて、給水施設に係るモニタリング活動の実施を支援する。
1.4 モニタリング結果の州水公社内及びDWSUと共有されるよう支援する。
1.5 定期的にモニタリング活動が評価されるよう支援する。
1.6 評価結果を基にしてモニタリング計画が改訂されるよう支援する。

2.1 都市給水施設の運転・維持管理に関する定例会議の実施を支援する。
2.2 モニタリング結果及び顧客要求事項を考慮した上で、運転・維持管理上の課題が抽出されるよう支援する。
2.3 運転・維持管理上の課題に対する解決策が見出せるよう支援する。
2.4 決定された改善策の実践を支援する。
2.5 改善手法が公社内で共有されるよう支援する。
2.6 事業計画に基づいて給水施設の運転・維持管理手法の見直しを支援する。

3.1 職員参画の下での経営目標及び業務指標の設定を支援する。
3.2 業務指標設定に必要なデータの分析を支援する。
3.3 経営管理上の課題の把握を支援する。
3.4 収益改善策が提案されるよう支援する。
3.5 年間事業計画が作成され、水公社役員会へ提出されるよう支援する。
3.6 年間事業計画に基づいて作成された予算書が州政府に提出されるよう支援する。
3.7 実績を評価した上で、評価結果が次年度の年間事業計画に反映されるよう支援する。

4.1 広報の活動体制の確立を支援する。
4.2 苦情件数・内容の分析を支援する。
4.3 顧客満足度調査の実施を支援する。
4.4 顧客に対する給水サービスに関する情報の発信を支援する。
4.5 顧客との意見交換を通してニーズが把握されるよう支援する。
4.6 広報の活動結果を評価した上で、年間事業計画に反映されるよう支援する。

5.1 合同セミナー・スタディーツアーの運営体制の整備を支援する。
5.2 全水公社の優良事例、研修リソース、教訓、モニタリング結果、業務指標の整理・分析を支援する。
5.3 合同セミナー・スタディーツアーにおいて優良事例、研修リソース、教訓、モニタリング手法、業務指標が共有されるよう支援する。
5.4 優良事例が研修教材に反映されるよう支援する。
5.5 合同セミナーの議論に基づいてDWSU が州水公社の活動を支援するよう協力する。

投入

日本側投入

・総額:約4億5千万円(3期合計)
・専門家:計100人月程度(3期合計)
総括/組織運営/給水事業運営、給水施設計画・運転・維持管理、経営管理、給水施設モニタリング、広報・啓発、データ管理/研修、機械設備運転・維持管理、電気設備運転・維持管理の計8名。
・機材:計1,500万円程度
各国営州水公社へ各成果に対する研修用機材一式
・第三国研修(3回)

相手国側投入

・カウンターパートの配置及びその活動予算の確保
・日本人専門家執務室