タウンミーティングを開催しました

2017年10月11日

「住民の声を聞くこと」は、公共サービスを計画、提供、改善していく上で、鍵となります。
スーダンでは、政府から住民に対して、公共サービスについて情報公開を行い、住民の意見を聞く仕組みがありませんでした。M&Eセクターでは、公共サービスのあり方について州政府と住民が意見交換を行う機会として、2016年より、タウンミーティングを導入しました。州財務省が主体となり、住民を集めて公共サービスについて話し合うという仕組みは、州政府にとって初めての試みでした。

2017年10月11日、南ダルフール州でタウンミーティングが開催されました。南ダルフール州では今回で2回目となる開催です。
タウンミーティングは通常、特定のプロジェクトの関係者に対して開かれるものですが、SMAP-IIの場合、プロジェクトの説明というより、SMAP-IIを事例に、州政府が公共サービスの考え方、やり方を説明する機会として捉えています。
そのため、会議は対象コミュニティではなく州都で開催し、パイロット事業の受益者のみならず、様々な団体の代表、政治家、部族長、メディア等を幅広く招待しています。今回も、パイロット事業の裨益者に加え、各種市民団体、地元メディアなど、80名近くが参加しました。
参加した住民からは、「住民と話し合おうという政府の姿勢は大変良い。SMAP-IIのパイロット事業により、コミュニティでの衛生・保健に関する知識が向上した。」という感謝の声が聞かれました。
同時に、「コミュニティには安全な水へのアクセスや、下痢症への対応など様々な問題がある。これらの問題に対応する公共サービスが必要である。」といった住民の意見が政府に共有されました。
会議の議事録は、主要関係者と共有されているほか、より多くの住民に共有されるよう、地元のラジオ等のマスメディアでリリースされています。
タウンミーティングが即、公共サービスの改善や、政府に対する信頼の向上につながるわけではありません。しかし、公共サービスについて住民に情報を公開し、住民の意見に耳を傾けるという機会は、州政府と住民の相互理解を深める有効な手段となることが期待されます。

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南ダルフール州で開催された第2回タウンミーティングの様子