ウォーターヤードの建設

2018年7月1日

様々な開発パートナーによって多くの給水施設が建設されるダルフール地域ですが、依然安全な水へのアクセス率は他州と比較して低いのが現状です。とくに州都から離れた地方部での水供給事情は悪く、その改善が喫緊の課題とされています。さらに、これまでに建設された多くのウォーターヤードは、建設から数年しか経っていないにも関わらず故障が多発し、既に稼働しないものが数多くあります。地下水位低下等の自然条件に起因するものもありますが、施工不良や運営維持管理の不備による施設の故障も主な原因です。
このような状況を少しでも改善するために、プロジェクトは技術協力を通じたウォーターヤードの建設を進めています。
給水セクターが進めるウォーターヤード建設は、住民へ安全な水を供給するだけでなく、調査、計画、設計、施工監理、報告書作成等のプロセスを、各ダルフール州水道公社が現場で直接学ぶことで、今後建設されるウォーターヤードの品質を担保させることを目的としています。
彼らが直接現場で施工監理することで、これまで見過ごされていた様々な問題が明るみになり、施工監理の重要さが十分に理解できたと報告を受けています。
施工業者の不備もありますが、スーダン全土で蔓延する燃料不足などの様々な理由によって、ウォーターヤードの建設は当初計画より遅れています。それでも、各州水道公社職員は、これまで数時間かけて水を汲みにいっていた住民達のために、プロジェクトと力を合わせ、完工にむけて頑張っています。

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住民と井戸建設地点についての協議をする南ダルフール州水道公社職員

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南ダルフール州での井戸掘削状況