第3回合同調整委員会(Joint Coordinating Committee:JCC)の開催

2017年10月19日

第3回JCCが10月19日にスーダン水資源・灌漑・電力省(MWRIE)で開催されました。JICAアドバイザー、カウンターパートを含むプロジェクトメンバーのほか、スーダンの関連機関から約12名の方に参加いただきました。このJCCでは、インテリムレポートの内容及び第二期でのパイロット活動地域の選定について協議を行い、関係者間での合意形成を図ることを目的としました。

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合同調整委員会 会議の模様

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合同調整委員会 カウンターパートからの説明の様子

最初のセッションでは、まず、プロジェクト総括からプロジェクトの進捗及びインテリムレポートの概要について説明を行い、その後、参加型合意形成の専門家から第一期におけるカウンターパートの能力強化の結果について説明しました。また、環境社会配慮の専門家からは戦略的環境アセスメントの目的と方法について説明がなされました。

その後のセッションでは、主に専従カウンターパートが第一期の活動結果について発表を行いました。プロジェクトの「成果1」である水収支解析に関しては、1)水資源ポテンシャル、2)水需要予測、3)水収支解析の結果に加え、4)10都市における給水計画案、5)戦略的環境アセスメントの実施について計7名のカウンターパートが説明を行いました。
また、「成果2」となる水資源管理に関わる課題の分析については、2名のカウンターパートが北部州のDonglaと北コードファン州のEl Obeidで行った問題分析ワークショップの結果を発表しました。
これらは、第一期にカウンターパートが主体となり実施してきた活動であり、よくまとまったプレゼンテーションに対し、JCC参加者からも評価をいただきました。

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北部州 ドングラ 地下水上昇により土台が溶けて倒壊した、土で出来た家屋

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北コルドファン州 住民はダム湖の水を直接取水している

次に、第二期でのパイロット活動について、協議がなされました。対象地域については、第2回JCCで合意を得ているパイロット活動の選定基準から、カッサラとエルオベイドが提案され、この2地域を対象地域とすることにJCC参加者からの合意を得ることができました。さらに、他ドナーと連携することの提案や、都市と地方の両方を考慮した活動への期待などの意見が出されました。また、統合水資源管理(IWRM)の推奨メニューについても日本人専門家から説明しました。

その後、2017年5月に実施されたモロッコでの第三国研修に参加したカウンターパートから、研修から学んだアクションプランについて説明を行いました。

最後に、JICAアドバイザーより、IWRMアプローチの意義について説明がなされ、本プロジェクトの重要性や方向性について、再確認する場となりました。

今回のJCCで発表された成果や、活動を通じて強化されたカウンターパートの能力が、第二期の活動で生かされることを期待します。