プロジェクト概要

プロジェクト名

(日)スーダン国 統合水資源管理能力強化プロジェクト
(英)The Project for Enhancement of Integrated Water Resources Management in The Republic of The Sudan

対象国名

スーダン共和国

署名日(実施合意)

2016年5月12日

プロジェクトサイト

スーダン国全土

協力期間

第1期:2016年8月3日から2017年9月22日
第2期:2017年10月15日から2019年8月31日

相手国機関名

(日)連邦政府水資源・灌漑・電力省, 水資源技術機関
(英)Water Resources Technical Organ, Ministry Of Water Resources, Irrigation and Electricity

背景

スーダン国は、世界最長の河川であるナイル川が国の中央を南北に貫流している。首都ハルツームを含む国土の大半は年間降水量が300ミリメートル以下と限られており、慢性的な水不足が市民生活や経済成長の足かせとなっている。北部スーダンを対象とした水・衛生政策(国営水公社、2010年)によると、国全体の水需要量(32.1立方キロメートル/年)は、水資源賦存量(29.5〜31.5立方キロメートル/年)を超過している。平均人口増加率が3.2%と高い水準にあり、また、国家25ヵ年給水戦略(2007〜2031年)において、2031年までに給水率を100%、給水原単位を都市部150リットル/人/日、地方部50リットル/人/日に引き上げることを目標としており、需要量は今後増加する見込みである。そのため、水資源の需給バランスは、さらにひっ迫することが懸念される。

水資源量は地域的に偏在しており、ナイル川の本川または支川の恩恵を受けられない地域では、需要量と資源量の差は一層大きく、安全な水へのアクセス率の全国平均が55%程度に留まる要因となっている。セクターごとの水の分配も課題の1つであり、2010年時点の統計によれば、全水需要量の90%以上を農業及び家畜用水に使用しており、生活用水への充当分は3%と限られている。このような中、例えば、南部を流れるアブ・ハビル川流域では、住民と遊牧民との間や上下流の間で水分配に関する不満が生じている。他に、カッサラ市では井戸の水位や揚水ポンプの運転記録が不十分、ギルバダムでは堆砂の影響で貯水量が6割程度減少している等、水文データの観測体制や施設管理体制といった水資源管理の側面でも課題が多い。

このようにスーダン国は、水資源に関して賦存量が限られていることに加え、地域的な偏在性や水利用セクター間の不十分な調整、不適切な管理体制等、多様な課題を抱えている。このような厳しい水資源状況にも関わらず、スーダン政府は、科学的根拠に基づいた流域単位の水収支評価を行っていないため、不適切な水資源管理と相まって、安全な水へのアクセス率や水利用効率が停滞している要因の一つとなっている。

目標

統合水資源管理の実践を通して関連法制度・体制等に係る提言を作成し、水資源管理に係る政策、戦略、計画等の質的向上及び水資源関連事業の改善に寄与する。

成果

成果1:水収支の評価
成果2:水資源管理に係る課題の分析
成果3:特定地域における統合水資源管理の実践(パイロット活動)
成果4:戦略・法制度・体制に関する提言

活動

第1期
コンポーネント1(連邦政府における統合水資源管理の実践)

  • 法的枠組み及び組織体制のレビュー
  • データ収集
  • 水資源ポテンシャルの算定
  • 水収支評価
  • 水資源管理に関する教訓のレビューおよび問題分析
  • 特定地域における統合水資源管理実践計画の策定(コンポーネント2で実践)
  • 戦略的環境アセスメントの考え方に基づいた環境社会影響を考慮した代替案の比較検討

第2期
コンポーネント1(連邦政府における統合水資源管理の実践)

  • 統合水資源管理の実施促進のための現実的な戦略、制度及び組織体制に係る提言
  • 戦略的環境アセスメントの考え方に基づいた環境社会影響評価を考慮した代替案の比較検討

コンポーネント2(特定地域における統合水資源管理の実践)

  • 現状の課題及びその原因の把握
  • 対応策の提案
  • 対応策の実施
  • 活動結果及び得られた教訓の分析
  • 全契約期間を通じての業務
  • JCCの実施
  • 広報活動
  • 運営指導調査

投入

日本側投入

1.短期専門家
総括/水資源管理、副総括/参加型合意形成、地域社会・文化、表流水開発・管理、地下水開発・管理、都市及び地方給水、農業・灌漑・家畜、環境社会配慮、組織/制度、GIS/データベース
2.供与機材
3.第3国研修
第1期:1回 第2期:2回

相手国側投入

1.カウンターパート及び管理人員の配置
2.業務運営スペースの提供
3.必要機材
4.短期専門家の医療サービスの情報提供とサポート
5.短期専門家の身分証明書
6.プロジェクト関連データ
7.運営費、スーダン内交通費