シリアは世界銀行基準における中低所得国に属し途上国としては、保健医療・教育など主な分野を通じ比較的良好な社会・経済環境を築いている(平均寿命70.49歳、女子の初等教育入学率は98.83%) 。シリアにおけるリプロダクティブヘルス・母子保健の状況は中東地域の他国に比べて比較的良く、過去20年間にわたり大幅に改善してきている。妊産婦死亡率は100,000出産当たり200、介助分娩率76%、避妊実行率36.10%、合計特殊出生率4人、人口増加率2.59%である。シリアにおけるリプロダクティブヘルス分野での主要な問題は(1)出生率が高い(2)異常分娩への対処システム(リファーラル・システム及び緊急産…