日本で母子保健研修を実施しました。

2018年11月26日

2018年11月10日~23日の14日間にわたり日本で母子保健研修を実施しました。プロジェクト対象地域である市および郡中央病院の院長6名とハトロン州保健局副局長1名の計7名が参加しました。タジキスタン以外の国に行くのが初めての参加者もいました。

研修1週目はJICA中部センター(愛知県名古屋市)に滞在し、母子手帳や妊産婦健診、乳幼児健診等の母子保健に関する講義を聴講しました。また、実際に乳児健診を実施している様子を豊田市に見学に行きました。妊産婦を支える地域の包括支援体制の事例として、春日井市で実施されている妊産婦ケア室(さんさんルーム)も見学しました。これらの講義と視察を通じて地域母子保健に関する理解を深めました。

研修2週目は総合周産期母子医療センターである大阪母子医療センターに移動し、病院における妊産婦管理、新生児蘇生、産科搬送システム等について学びました。特に新生児蘇生講習会は分娩時に必要な機材の準備やスタッフチームの編成、およびシミュレーション演習を通して実践的に学ぶことができたと好評でした。

さらに2週間の研修で得た知識をタジキスタンにおける自らの市/郡病院での母子保健サービス提供に反映させるため、既存のQI(Quality Improvement)アクションプランの見直しを図りました。

参加者からは、日本での学びをもとに職場の業務の見直しを図りたい、段階的に取り入れていきたい、レクチャーやセミナーで職場スタッフにも知見を広めていきたいとの意見がありました。プロジェクトでは、タジキスタン現地で各対象病院を継続的にフォロー・モニタリングし、研修成果の発現とプロジェクト成果の実現に結びつけていきたいと考えています。

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「日本の母子保健医療の歴史と現状」の講義受講の様子

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「新生児蘇生法講習会」でアンビューバックを使用した人工呼吸演習の様子