タンザニア(以下「タ」国)における農業は、GDPの約25%以上、輸出総額の約4割程度を占め、人口の3分の2の生計を支えている基幹産業であるが、大部分が天水に依存する小規模生産形態であり、干ばつ等の自然条件の変動に農業生産が大きく左右されている。灌漑開発は農業生産を改善するための重要な手段であり、農村地域における貧困緩和に対して効果的なアプローチの一つであると捉えられている。
「タ」国における灌漑開発事業は、かつて中央の農業・食糧安全保障・協同組合省灌漑技術サービス局(以下DITS)及びDITSの地方の出先機関である灌漑ゾーン事務所(全国7ヶ所)の管轄下にあったが、2002年に策定された「…