プロジェクト概要

プロジェクト名

(日)タンザニア LBT(Labour-BasedTechnology)研修能力強化プロジェクト
(英)The Project for Capacity Strengthening of LBT Training at ATTI

対象国名

タンザニア

署名日(実施合意)

2006年3月1日
2010年1月14日(変更)

プロジェクトサイト

適正技術研修所(ATTI、所在地:タンザニア国ムベヤ州トゥクユ)

協力期間

2006年6月22日から2011年2月28日

相手国機関名

(日)インフラ開発省適正技術研修所
(英)Appropriate Technology Training Institute, Ministry of Infrastructure Development

背景

タンザニア国(以下、「タ」国)では、全長約85,000キロメートルと言われる道路ネットワークのうち、舗装されている区間はその7.5パーセントに過ぎず、また、約50,000キロメートルの地方道路(地方自治体の管轄)においては通行状態が良好であるとされている区間は10パーセントに満たない。このような状況下で、資金不足から維持管理が行き届いていない地方道路において、LBT(Labour Based Technology)を活用した道路開発・維持管理の有用性がこれまでも指摘されていた。

「タ」国インフラ開発省が道路事業におけるLBT活用指針を打ち出した1996年以降、NORAD(Norwegian Agency for development Cooperation)、DANIDA(Danish International Aid Agency)等によってLBTが特定の地方自治体によって活用され、有用性が確認されるに至ったが、こうした活用によって得られた知見は共有されておらず、それぞれのプロジェクトが終了すると、LBT活用が普及せずに終わっている。

インフラ開発省は、こうした問題認識の下、2003年12月にLBTの国家的枠組みの設立を目指し、LBT政策の策定、LBTにかかる情報センターの設立、LBT研修体制の構築等を構成要素とするプログラム(LBT適用拡大計画:Taking the use of LBT to Scale)を作成し、実施に移すこととした。

本案件は、「タ」国政府からの要請に基づき、上記プログラムのうちLBT研修体制の構築を支援するものであり、インフラ開発省適正技術研修所(ATTI; Appropriate Technology Training Institute, Ministry of Infrastructure Development)を実施機関として、ATTIの研修実施能力強化を中心とした活動を想定している。

ATTIは、インフラ開発省傘下の研修機関であり、ダルエスサラームから車で約10時間のMbeya州Rungwe県に位置している。ATTIは、上記LBT適用拡大計画においてLBTの国家的な研修担当機関として明確に位置づけられているものの、プロジェクト開始当初は、一研修機関として、校長及び6名の講師により、年2回の短期研修及び地方自治体への不定期の出張研修を実施するにとどまっており、国家的な研修拠点として実質的に機能するためには、組織及び人員の強化、研修計画策定能力の強化、研修実施能力の強化等が必要とされていた。

目標

上位目標

LBT研修受講者(地方自治体職員、民間建設業者、コンサルタント、タンザニア道路公社職員、地域住民等)が実際にLBTを用いた道路工事の計画・施工・維持管理ができるようになる。

プロジェクト目標

ATTIに、タンザニア国道路事業におけるLBTの国家研修機関として必要なキャパシティ(研修実施機能及び総合調整機能)が備わる。

成果

  1. ATTI内にLBT研修を実施する機能が十分に備わり、恒常的な実践研修が実施されるようになる。(LBT研修実施体制の確立並びにLBT研修実施)
  2. タンザニア国において、LBTの認知促進にかかる先導的な役割を果たし、関連機関との中核機関となる。(LBTの認知促進とATTIと外部環境の整備・強化)

活動

1-1.
高い水準の研修を提供すべく、組織を再構築し、スタッフの能力を強化する。
1-2.
研修カリキュラム、シラバス及び研修プログラムを改訂・開発し、必要な研修教材を作成する。
1-3.
研修ニーズに応えるためのモバイル研修ユニット(Mobile Training Unit)を立ち上げ、モバイル研修に係る戦略を策定し、その実施計画を立てる。
1-4.
毎年の研修プログラムを実施する。
1-5.
LBTによる道路施工現場からのフィードバックを含めたモニタリング・評価システムを開発し、研修内容を更新するために同システムを機能させる。
1-6.
モニタリング・評価システムの一環として、ATTIでの研修で獲得した知識・技術を現場で実際に活用するためのLBT施工に関する関係者に対する技術支援体制を整える。
2-1.
ATTIにおけるLBT普及・促進のためのユニットの立ち上げ支援を行う。
2-2.
外部関係諸機関(技術教育機関、民間業者登録機関、認証機関等)との調整及び関係強化を図る。
2-3.
国内外のLBT利用に係る知見や経験を収集し、蓄積する。
2-4.
公共及び民間セクターの地方道路事業の実施主体に対して、LBTの啓蒙普及教材を作成する。
2-5.
ターゲットとする相手先に対して、LBTの理解キャンペーンや啓発セミナーを実施する。

投入

日本側投入

  • 専門家の派遣(「リーダー/組織運営」1名、「カリキュラム・教材開発/研修モニタリング・評価」2名、「機材管理」1名)
  • 研修実施に必要な資機材、車輌供与
  • ATTIスタッフに対する研修実施(組織運営等マネジメント分野)
  • プロジェクト活動に係る現地業務費

相手国側投入

  • カウンターパートの配置(プロジェクト・マネージャー、その他プロジェクトスタッフ(研修スタッフ及び総務・秘書スタッフ))
  • 施設及び資機材の提供(ATTIにおける土地、建物及びプロジェクト施設、インフラ開発省内のリエゾン・オフィス)
  • 人件費、雑費、研修費等、ATTI運営に係る経常経費
  • 資機材・車輌・施設維持管理予算
  • 国内の他機関との折衝及び調整(合同調整委員会の設置・運営を含む)
  • 専門家の執務室及び電話