タイは近い将来急速な高齢化社会を迎えると見込まれており、人口統計においても既に高齢人口へのシフトが見られ、人口全体の増加率よりも高齢者人口の増加率の方が高くなっている。また2000年に560万人だった高齢者人口は2020年には1130万人に増加する見込みである。高齢者人口の増加と同時に労働人口の減少も見られており、高齢者の依存率は2000年の11.6%から2020年には26.1%に増加する見込みである。これら高齢者は慢性疾患を抱える傾向が強く、日常生活の支援が必要となっている。タイ政府は人間及び社会の質の向上を目指しており、高齢者にかかる第二次国家計画(2002〜2021年)では5つの戦略1)…