LTOPの代表者がPMACのセッションに登壇

2017年6月28日

1月29日から2月3日までの間、保健分野の重要課題に焦点を当てた国際会議2017年プリンス・マヒドン・アワード・カンファレンス(PMAC)が、「社会的包括を目指して脆弱層の健康を考える」と題して、プリンス・マヒドン・アワード財団とタイ王国政府、JICAを含む国際機関の協同により、Centara Grand at Central World Hotel in Bangkokにて開催されました。

会議では、キーノート・スピーチ、本会議のほか、パラレル・セッション、ポスター・セッションがあり、「社会的弱者と包括的な社会」という課題について、様々な視点から議論が展開されました。

これに関連してJICAでは、「変革のエージェントとしての脆弱層当事者」と題して、弱者への社会的認識を保護の受容者という消極的なものから変化の使者という能動的なものへと変革することを目標とし、いかなる社会においても社会的な包括の創造・促進のための効果的な手段である受益者強化のアプローチに焦点を当てて、ひとつのセッションを設けました。

この機会において、変化のエージェントとしてLTOPチェンライ・サイトのケア・ワーカーであるロッド氏が、変化のエージェントの支援者としてLTOPチェンライ・サイトの看護師兼ケア・マネジャーであるクリッサナ氏の2人の代表者がパネリストとして、マレーシアとバングラデシュの他の3人の代表者とともに登壇しました。ロッド氏は自身の略歴と何故高齢者と地域のために働くケア・ワーカーになることに思い至ったか、そして彼の経験や感じた課題とともにケア・ワーカーになるために受けた支援について共有しました。クリッサナ氏は高齢者や弱者のために行っている自身の業務について述べました。同氏は、弱者とされている人達が地域や社会の援助者、あるいは変革者となるため、支援者として能力向上や、励ましを行うにあたっての課題や手段について指摘しました。

このセッションはとても刺激的なものでした。参加者は、いかなる状態を持ついかなる人でも、場所や機会が与えられれば、社会を変えることができる可能性を持っていることを十分に理解しました。全ての弱者が変化のエージェントにはなれないかも知れませんが、社会的弱者層からより多くの者が変革のエージェントとなっていくことはあり得るだろうと思います。

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パラレル・セッションのパネリストの皆さん

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ロッド氏による発表