日本でプロジェクト最終報告会を実施するため、プロジェクト関係者12名が日本に出張しました

2019年4月8日

2019年3月26日から30日にかけて、カウンターパート10名と日本人専門家の2名が、日本で開催されたSATREPS「効果的な結核対策のためのヒトと病原菌のゲノム情報の統合的活用プロジェクト」の最終報告会に参加しました。

今回の出張は最終報告会のほかに保健施設や結核研究所等への訪問を通じ日本の結核対策活動を視察することで、タイ保健省医科学局の研究者だけではなく、保健省大臣アドバイザーや保健省医科学局長等の保健省高官、保健省感染症対策局結核課や国民医療保障事務局のスタッフが、当プロジェクトの成果を活用し、今後のタイの結核対策をどう進めていくかを考える良い機会とするために企画されました。

3月28日に東京大学の伊藤国際学術研究センターで開かれたプロジェクト最終報告会では、結核研究所やJICA本部関係者が参加し、本SATREPSが始まった経緯、そしてタイ側、日本側からの研究者による4年間で得られた成果の報告、そして今後の展望や最先端の遺伝子解析方法ついて発表がありこれらを踏まえて、これからのタイと日本の結核に関連した共同研究についての活発な意見交換が行われました。

また、3月27日と29日は、日本の結核対策や保健システムを学ぶため、結核研究所、新宿保健所、そして結核予防会複十字病院を視察し、日本独自に実施されてきた結核対策や保健所でのDOTSシステムについて講義を受けました。日本の国民皆保険制度等を含む多くの質問が出され、日本で学んだことを今後タイでの結核対策に生かしていきたいと前向きな発言がありました。

4年にわたって行われた当プロジェクトは2019年4月15日に終了しますが、今後もタイと日本の共同研究が継続され、日本の結核対策の経験がタイ生かされ、タイの結核撲滅に繋がっていくことを期待します。

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東京都清瀬市にある結核研究所

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東京大学伊藤国際学術研究センターで開催されたプロジェクト最終報告会

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複十字病院の結核病棟