今後の国際保健外交を担う人材の能力強化をタイで実施

2018年5月14日

タイ国保健省、タイ国の政府系研究機関である国際保健政策プログラム(IHPP)、WHO、JICA及び当プロジェクトは、国際保健外交に係る能力強化のためのワークショップを、4月29 日05月2日の4日間、タイのバンコク郊外で開催しました。今年のワークショップには、イラン、フィリピン、日本、タイから約30名が参加しました。

ワークショップでは、タイの保健医療を政策面及び学術面でけん引されたスゥイット先生とビロージェ先生、また日本の厚生労働省から堀裕行企画官らが中心となり、毎年5月にジュネーブで開催される世界保健総会(WHA)や地域の国際会議など国際保健外交の場に参加予定の参加者に対して、講義、グループワーク、ロールプレイなどを通じ、能力強化を行いました。

ワークショップのプログラムは、国際保健外交とは何かなどの基礎知識から始まり、主要な議題が様々な政府や団体によってどのように提案されて決議として合意に至っているかを学ぶとともに、国際会議の場での振舞い方や具体的な対処方針の作成の仕方などが紹介されました。また、自国の利益を確保しながら関係者らにとって最適解を目指す外交的方策や、交渉の有効な進め方について実例とともに参加者らが学びました。本年は、長年外交の舞台で活躍するタイの現役外交官が、具体的な交渉術や準備の進め方などを研修生に伝授するなど、現実的で具体的な議論がなされました。特に、交渉の場で成功を勝ち取るためには、日ごろから国際的な人脈を構築していくことが重要であると強調されました。

本ワークショップは、今後国際保健外交の場で活躍する若年、またミッドキャリアの参加者にとって非常に貴重な機会となりました。本年、当プロジェクトは、本ワークショップのプログラム立案の協力、日本人リソースパーソンの投入、日本の経験・知見の共有などを通じて、タイ及び参加国の国際保健外交に関する若手人材育成に貢献しました。

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