日本の診療報酬制度の元舵取り役に学ぶ-研修を実施

2019年11月4日

当プロジェクトは、タイの国民医療保障機構(NHSO)が運営する、バンコク首都圏の診療報酬審議会委員と、審議会事務局職員8名を対象に、10月27日から11月2日の期間、厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)の運営手法に関する経験を学ぶ研修を実施しました。

この研修では、日本の診療報酬点数等制度について議論を行う中医協の元委員等を、委員構成別(保険者、医療者、学識経験者等公益代表)に個別に訪問し、それぞれの立場からの、中医協の議事運営に関する考え方、過去に経験した議論に難渋した事例した際の打開策について、ヒアリングを実施しました。また、そう遠くない将来にタイが迎える高齢社会を念頭に、日本の在宅医療、慢性期医療、介護サービスの提供現場も視察しました。

バンコク首都圏の診療報酬審議会は、当プロジェクトでの研修成果などを踏まえて、2019年1月に正式に立ち上がり、現在、審議会としての意思決定の過程のあり方について、議論を深めています。また、診療報酬制度の枠内で、日本の介護サービスもカバーするか否かの議論も出ており、日本の研修成果が、今後の審議会の運営や議論に資することが期待されます。

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