プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)グローバルヘルスとユニバーサルヘルスカバレッジのためのパートナーシッププロジェクト
(英)The Partnership Project for Global Health and Universal Health Coverage

対象国名

タイ及び参加国(ASEAN域内・外)

署名日(実施合意)

2016年1月27日

プロジェクトサイト

タイ、バンコク

協力期間

2016年7月14日〜2020年7月13日

相手国機関名

(和)保健省、国民医療保障機構
(英)Ministry of Public Health, National Health Security Office

日本側協力機関名

厚生労働省

背景

2002年にタイ王国(以下、「タイ」)は、公務員医療給付制度や被用者向け社会保障制度の対象となっていなかった国民を対象としたUniversal Coverage Scheme(以下、UC制度)を開始した。これらの主要な3つの医療保障制度により、タイでは人口のほぼ100%をカバーできるようになった。
このようにタイは、低・中所得国の中でも早期にユニバーサルヘルスカバレッジ(以下、UHC(注))を達成した経験を活かし、近年、UHCに関する南南協力を精力的に実施している。また、ASEANにおけるUHC促進を目的として設立されたASEAN+3 UHCネットワークの運営委員会議長や事務局の役割も果たしている。
一方で、タイ国内の医療保障制度の課題としては、医療費の公的支出増(一人当たりのUC制度予算が10年間で二倍増。政府支出全体に占める公的保健医療支出の割合の増加等)、3つの医療保障制度間の保障範囲と支払メカニズムの相違、急速な高齢化によるヘルスシステムへのインパクト(慢性疾患患者数の増加と介護サービスなどの整備など)、などが挙げられている。3つの主要医療保障制度の運営における財政の持続性や医療サービスの質が、益々重要視されている。
2013年度及び2014年度には、タイから我が国に対して日本の診療報酬制度や、中央政府及び地方自治体における医療保険の運営管理(財政含む)を学ぶことを目的にした国別研修の要請が出され、保健行政などの関係者らを対象にした研修を実施した。
こうしたことからタイは、1)医療保障制度の改善を含めた国内のUHCの実践を改善し、2)日本と協力して、UHCの達成を目指す他の開発途上国の取り組みを支援し、さらに、3)国際レベルでUHCの実施を促進すること、が必要とされている。よって、今般、日タイ間のパートナーシップの理念に基づき、これらの取り組みに係る技術協力を要請した。
JICAは近年、ASEAN地域やアフリカの国々でUHCに係る新規案件の形成・実施を積極的に展開している。よって、本案件で日タイの連携により取り組む開発途上国へのUHC支援においては、こうした国々の案件の動きとの調和が期待される。

(注)UHC:UHCとはすべての人が、適切な健康増進、予防、治療、機能回復に関するサービスを、支払い可能な費用で受けられる」ことを指す。UHCの実現は、2012年12月の国連総会で国際社会の新たな共通目標として決議されている。
UHCに関しては、2015年9月に日本政府が策定した「平和と健康のための基本方針」において政策目標のひとつになっており、また2015年12月16日に開催された国際会議「新たな開発目標におけるユニバーサル・ヘルス・カバレッジ」では、安倍総理が2016年5月の伊勢志摩サミットにおいて保健を優先課題に取り上げることを表明している。

目標

上位目標

タイ及び参加国における保健医療サービスへのアクセス及び(患者の)財政的リスク保護が改善する。

プロジェクト目標

タイ及び参加国におけるUHCの実施が改善する。

成果

成果1.タイにおいてUHCの実施を向上するための能力が強化される。
成果2.参加国におけるUHCの実施に向けた能力強化が促進される。
成果3.成果1及び2を通じて得られたUHC実施に係る教訓と好事例が国際レベルで共有され、かつ(もしくは)促進される。

投入

日本側投入

1)専門家
長期専門家派遣
短期専門家派遣
2)研修
本邦研修、タイにおける国際研修・会合など
3)現地活動費
事業運営費、国際研修・会合経費 、研修教材開発費、タイ国内研修費などを、タイと分担する。

相手国側投入

1)人材
カウンターパート配置(プロジェクトディレクター、プロジェクトマネージャー、カウンターパート及び関連組織からの人員)
2)プロジェクト事務所、資機材
事務所スペース、プロジェクトに必要な資機材
3)現地活動費
国内研修費、研修教材開発費、本邦研修費などを、JICAと分担する。
4)その他