第1回地域調整委員会(Regional Coordination Committee:RCC)会議の開催

2016年9月30日

2016年9月29日〜30日

2016年9月29日から30日、タイ・バンコクにおいて、第1回地域調整委員会(RCC)会議を開催しました。ASEAN加盟各国政府の災害医療関係者、ASEAN事務局、ASEAN防災人道支援調整センター(AHAセンター)、タイ政府関係機関、WHOタイ事務所、JICA、プロジェクトチームなどの約60名が一堂に会し、プロジェクトの方向性に関する議論・合意形成を行いました。

会議では冒頭、プロジェクトチームからプロジェクトの概要および活動計画の説明が行われました。続いてASEAN事務局から、本プロジェクトがASEAN保健分野の高級実務者会議(Senior Officials Meeting on Health Development:SOMHD)およびASEAN常駐代表委員会(Committee of Permanent Representative:CPR)によりASEAN案件として正式承認されており、またASEAN の保健分野の2016-2020活動計画において公式案件の一つとして位置付けられていることが説明されました。また、AHAセンターからは、現在ASEANが取り組んでいる、地域で発生した災害に域内各国が協働して対応する能力を向上させること等を目指す”One ASEAN, One Response”戦略について説明があり、本案件の目標でもある、ASEAN加盟各国の連携の重要性が強調されました。

続いて、このRCCやプロジェクトの作業部会等の役割や位置づけについて、各国で議論を行いました。本プロジェクトにはプロジェクト・ワーキング・グループ1と2の、2つの作業部会があります。プロジェクト・ワーキング・グループ1は、域内各国の合同演習である地域連携ドリルの企画・運営や、域内各国が連携する際のいわゆる共通言語となるツールの検討・開発を担当します。この地域連携ツールとは、具体的には各国の災害医療チームの連携のための標準手順書(Standard Operation Procedure:SOP)、こうした医療チームに参加する医療従事者のミニマム・リクワイアメント、ASEAN加盟各国の医療チームのデータベース、災害発生時の医療ニーズアセスメントのフレームワークです。これから、このホームページで、これらツールの開発の進捗や各回のドリルの報告等を行っていきたいと思います。

一方のプロジェクト・ワーキング・グループ2では、災害医療の能力強化のための研修の企画・運営が行われます。この研修報告も、このホームページで発信していかれればと考えています。

本プロジェクトは、JICA案件であると同時に正式なASEAN案件として認められた案件でもあることから、今回のRCC会議で決定した事項は、ASEANの保健セクターの会合で報告・承認を受けることとなっています。

【画像】

RCC会議の様子

【画像】

全体写真