第2回地域調整委員会会議の開催

2017年7月21日

第3回プロジェクト・ワーキング・グループ1(PWG1)会議と第2回プロジェクト・ワーキング・グループ2(PWG2)会議に引き続き、ASEAN加盟各国政府の災害医療関係者、ASEAN事務局、ASEAN防災人道支援調整センター(AHAセンター)、タイ政府関係機関、JICA、プロジェクトチームなどの約50名が集まり、第2回地域調整委員会(RCC)会議が開催されました。RCC会議は、ASEAN加盟国の合意形成及びプロジェクトの方向性を議論する場です。
会議では、プロジェクトの5つの成果目標毎(注)のこれまでの活動達成状況が報告され、ASEAN各国の災害医療チームの合同演習であるドリルや、域内各国の災害医療チームが地域連携実現のために最低限備えるべき能力を強化するための研修等、プロジェクト活動はおおむね順調に行われていること、また災害医療にかかる効果的な地域連携のためのツール案もドリルの中で試行と改訂を重ねてきていることが、報告されました。
また、地域で起きた災害に地域一丸となって対応する能力強化を目指すASEANが掲げる”One ASEAN, One Response”の理念の下、タイ側のプロジェクト関係者が中心となって策定を進めている、災害医療に関するASEAN宣言(ASEAN’s Leaders’ Declaration on Disaster Health Management)案の進捗状況についての共有がありました。この宣言案は、ASEANが連携して災害に強靭な保健医療体制を実現するためのビジョンや取り組むべきことがまとめられていますが、その中には、域内の各国が災害時に「連携」するために必要な流れや行動を予めまとめた「標準手順書(Standard Operating Procedure:SOP)」の開発や災害医療における学術的ネットワークの強化など、ARCHプロジェクトの取組も盛り込まれました。この案は、既にASEAN保健分野の高級事務レベル会合(Senior Officials Meeting on Health Development:SOMHD)に提出され、2017年11月にマニラで開催される第31回ASEANサミットで正式に承認される予定となっています。
続いて、2018年3月に実施予定の第2回地域連携ドリル、同10月予定の第3回地域連携ドリルの開催地に関しての話し合いがあり、第2回地域連携ドリルはベトナムで、第3回地域連携ドリルはフィリピンで開催する方向で調整することが確認されました。

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全体写真

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RCC会議の様子