タイ国医療関係者の日本視察とARCHプロジェクトの災害医学会発表

2020年2月22日

2月20日~22日

2月20日~22日にかけて、ARCHプロジェクトのタイ側関係者4名と国家救急医療機関(NIEM)総裁が来日し、神戸で開催された第25回日本災害医学会総会・学術集会に出席、また関西地区の医療施設や防災減災に関する展示施設を訪問し、本邦における救急医療、災害医療への取り組みを学びました。

1日目には、大阪赤十字病院と大阪府済生会千里病院を視察しました。大阪赤十字病院では、日本赤十字社の国内外における災害対応や現在開発中のフィールドホスピタル、2016年に発生した熊本地震での活動事例の紹介の後、医療資器材が備蓄されているロジスティクスセンターの見学を行いました。大阪府済生会千里病院では、千里救命救急センターの特色や、これまでの取り組みの説明の後、救急治療室をはじめとする病院設備、救急車・ドクターカー、またDMATの指令室などを見学しました。
2日目に訪問した、人と防災未来センターでは、阪神淡路大震災の発災時の状況や、発災後の病院の混雑状況の展示、東日本大震災の被災者の話を通して、災害時の実際の状況を動画・展示物で体験し、防災、減災への取り組みを学びました。
その後、日本災害医学会学術集会において、タイ側関係者4名により、ARCHプロジェクトに関連する以下4題の発表が行われました。

1.ARCHプロジェクトを通じた日タイ国際協力:Rajavithi病院災害医療管理の強化について
2.第1回地域連携ドリルによる国際緊急医療チームのスキル及び知識向上の効果
3.タイ国災害医療管理コースの有効性
4.タイ国災害医療管理コースのパイロット調査

発表毎に活発な質疑応答が行われ、今後の取り組みの改善点にも気づく機会となりました。ARCHプロジェクトでは学術ネットワークの構築にも取り組んでおり、今後も日本の災害医療関係者との連携の強化を継続していきます。

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災害医学会総会・学術集会での発表の様子

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大阪赤十字病院関係者と集合写真

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人と防災未来センター視察時の様子

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大阪府済生会千里病院の視察の様子