皮膚疾患は一般的に生命に関わらないと思われやすく、多くの途上国においては、感染症や母子保健等の課題と比較すると軽視されがちで、皮膚科医の育成が積極的に進められている国は少ない。しかしながら、皮膚疾患は目に見えるインパクトが大きく、ハンセン氏病や、乾癬、アトピー性皮膚炎、多くの遺伝性皮膚疾患などの多くの患者は差別の対象となったり、著しく患者のQOLを阻害する疾患も多く、皮膚疾患への対応の強化が求められている途上国が多い。適切な処置を得られなかったために病が重篤化し、容姿に悩むことは、人間の尊厳に関わる問題である。
2014年に開かれた第67回世界保健総会において、WHO加盟国は「乾癬は世…