第1回タイ国内セミナー開催

2018年9月20日

2018年7月20日パイロット・サイト活動の開始として、第1回タイ国内セミナーを実施しました。各メイン・サイト、ポテンシャル・セッティングをはじめ、関連機関からの代表者等計145名が出席しました。プロジェクトの開始と活動詳細について公式にアナウンスする事で、各サイト間での共通理解を作る事、またサイト毎の現状分析を行う事が目的でした。

午前のセッションでは、S-TOPプロジェクト概要説明や中央省庁からの方針説明に加え、シリンドーン・ナショナル・リハビリテーション・インスティテュートや中間ケアとシームレス・ケアの先進的取り組みを実施している地域、ソンクラーとサラブリから講師を招待し、メイン・サイト、ポテンシャル・セッティングにとって学びの場となるようにしました。ソンクラーのハジャイ病院Dr. Wanna Angkasuwanは“人や資金不足はありましたが、私たちはなんとか工夫を凝らして病院から、地域から、積極的に中間ケアに取り組みました。結果、急性期後の適切な時期における適切なリハビリテーションでたくさんの人々のADLが改善しました。”とS-TOPのサイト・メンバーに強く語りかけました。

午後にはグループワーク・セッションを設け、各サイトにてステークホルダー分析と中間ケア&シームレス・ケアについての現状分析を行いました。特にステークホルダー分析では、中間ケアの担い手となる急性期病院、コミュニティ病院に加え、在宅医療・介護・生活支援サービスやその他社会サービスを担う、タンボン・ヘルス・プロモーション病院や自治体、ディケア・センター等の全ステークホルダーを洗い出し、中間ケアとシームレス・ケアには誰が(どの機関が)必要で、何を行い、どのように関わっていくのか、等議論が盛り上がりました。

中間ケアとシームレス・ケアの現状分析では、多くのサイトで特にリハビリテーション専門職の人材不足が大きく取り上げられました。同時にリハビリテーション関連知識・技術を他職種、人材に教授し、人材不足を補おうと工夫している例も挙げられました。

最後に各サイトの代表者が分析結果を発表し、全参加者に共有しました。限られた時間ではありましたが“異なる地域間で情報交換、話し合いができたのがよかった”“中間ケア取り組みの具体例を紹介してもらえ、自分の地域に活かしたいと思った”という感想が見られ、好調なサイト活動の始まりとなりました。

今後は各サイトを訪問し、ステークホルダー分析、中間ケアとシームレス・ケアの現状分析について議論と最終化を行い、日本での地域包括ケア導入研修を節目にとし活動計画を立てていきます。

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開会代表者

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サイトから5~7名の代表者を含め145名の出席者

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ハジャイ病院Dr. Wanna Angkasuwan

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サラブリ病院Dr. Suphasilp Jumpanak

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グループワーク・セッションの様子1

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サイトのステークホルダー・マッピング演習

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グループワーク・セッションの様子2

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サイト毎の演習結果発表