本邦研修「地域包括ケア導入研修」実施

2019年1月26日

2019年1月14日から25日までの間、本邦研修「地域包括ケア導入研修」を愛知県と長野県で実施しました。7つのパイロット・サイトのリハビリテーション医師や看護師、理学療法士等、急性期から亜急性期・回復期の治療に携わる病院で従事している代表者のほか、タイで先駆的に中間ケア(注)を実施している病院長がリーダーとして参加しました。

日本の急性期から回復期、家庭復帰・各種訪問サービスでの講義や視察を通じて、中間ケアや地域包括ケアを理解し、いかにタイの状況に組み入れていくか、参加者間で積極的に議論をしました。特に患者・利用者を中心とした医療・介護を実現するため、1)多職種連携2)病院・施設間連携3)患者・利用者・家族への治療・リハビリテーション・介護計画の説明の重要性の三点が理解、強く支持されました。今後、これらはサイト毎の活動に活かされていくと期待しており、またこの点を現地にて重点的にフォローアップしていきたいと思います。

一方で、医療保険・介護保険のきめ細かな運営や、ケアマネージャーの重要性とその能力、患者の金銭的負担の必要性などは多くの参加者が認識しつつも、タイへの導入の難しさも表面化しました。更に、人材養成並びに地域包括ケアへの予算確保の必要性について、多くの研修員が国への期待をあらわにしていました。これらの課題についてタイの現地にて更に多くの人々と議論をし、長期的戦略をタイ政府と検討していきたいと考えています。

(注)発症から6か月の間に行われる急性期後の治療・ケア。急性期病院退院時のADL(日常生活活動動作)のスコアにより短期入院集中リハビリテーション・外来リハビリテーション・訪問リハビリテーションの3つのサービスがある。

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中村専門員による講義

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レビュー&グループ・ワーク

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急性期病院での講義

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急性期病院のリハビリテーション室訪問

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リハビリテーション病院での義肢装具研修

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リハビリテーション看護師の役割について学ぶ

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佐久市による健康増進活動体験

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リハビリテーションを受けているタイ人利用者との懇談

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リハビリテーション医師と看護師による訪問診療