本邦研修「地域包括ケアのための政策研修」実施

2019年2月23日

2019年2月18日から22日までの間、本邦研修「地域包括ケアのための政策研修」を北海道札幌市と江別市で実施しました。7つのパイロット・サイトの病院長など亜急性期・回復期の治療に携わる病院長・代表のほか、保健省医務局老齢医療研究所長代行、保健省保健局高齢者保健部長、他に社会開発・人間の安全保障省と国民保障医療機構から代表が参加しました。

研修を通じ、各サイトのキーパーソンにタイにおける中間ケア(注)と地域包括ケアの将来像について鮮明なイメージを抱いてもらうことが出来ました。病院、介護事業の現場見学を通して、“人が人として忘れられていないケアをみた。要介護ではあるが、病人にはならないような取り組みが素晴らしい。”という声も多く、これをタイで実現するための具体策について参加者間で思索しました。具体的には、急性期後の継続した治療・ケア(特にリハビリテーション)の重要性をタイでもより拡散する、職種間の連携・病院/施設間の連携を改善する、地域ボランティア活用の具体的方向性を再検討する、タイの現場適応を考慮した日本モデルのダウンサイズ方法等々、より現実的なタイ版地域包括ケアの実施・展開戦略について議論されました。

今後は研修から得たものを、タイ各地で、地域包括ケアモデルをつくるための計画に反映させ、より良いサービス・モデル作りを進めていくと共に、その経験から得た過程と成果を基に政策提言を作成します。

(注)発症から6か月の間に行われる急性期後の治療・ケア。急性期病院退院時のADL(日常生活活動動作)のスコアにより短期入院集中リハビリテーション・外来リハビリテーション・訪問リハビリテーションの3つのサービスがある。

【画像】

リハビリテーション医師による講義

【画像】

空き時間を使って研修参加者間でのディスカッション

【画像】

市役所による健康増進と栄養活動を学ぶ

【画像】

社会福祉センターでの福祉用具体験

【画像】

研修成果発表