診療報酬請求の審査、監査について学ぶ:第1回監査システムワークショップ

2021年7月14日

日本から講師を迎え、日本の診療報酬請求の審査、指導・監査について学ぶ第1回ワークショップを7月14日にオンラインで開催しました。タイの国民医療保障機構(NHSO)の審査・監査担当部署および全国の地域事務所の職員約60名が意欲的に聴講し、活発な質疑応答を行いました。

NHSOの監査システムは、支払いメカニズムの変化に合わせて定期的に改訂、改善されています。しかし、2020年には、年次監査とさらなる調査により、民間医療機関による膨大な数の不正請求が明らかになりました。質の高い保健医療サービスを安定的かつ効率的に提供するためには、監査システムをさらに改善する必要があります。

本ワークショップでは、コンピューターによる機械判定と、現場に精通する医師である審査委員を中心とした日本の不正請求のスクリーニングや、厚労省指導監査室による現場査察について、参加者は熱心に学びました。また、悪質な不正を行った医療機関に対する処罰等についても関心が寄せられました。

診療報酬請求と審査・監査は、きわめて実務的な課題であるため、日タイの実務者同士による知識と経験の共有が大変有用であることを再確認しました。

参加者からは、ワークショップ中または後に、さらに日本から学びたい課題について、意見が寄せられました。本プロジェクトは、これらの要望を基に、NHSOの監査システム向上に、共に取り組んでまいります。さらに、日タイの診療報酬請求と審査・監査システムに関心を持つ第三国に対しても、経験を共有する予定です。

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