プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)トンネル建設・案件監理にかかる能力向上プロジェクト
(英)Project for Capacity Development on Tunnel Project Management in Thailand

対象国名

タイ王国

署名日(実施合意)

2020年9月29日

協力期間

2020年12月28日から2024年12月13日

相手国機関名

(和)タイ王国運輸省高速道路局(以下、DOH,MOT)
(英)Department of Highways, Ministry of Transport

背景

タイは1人当たりの国民総所得は2018年時点で6,610米ドルとなり中所得国に分類される。しかしながら、中央地域の一人当たり域内総生産(GRP)は北東地域の4倍であり、地域間経済格差は非常に大きく、バンコク周辺地域と地方部との格差是正が大きな開発課題となっている。
また、タイにおける道路を使用した旅客輸送及び貨物輸送の割合はそれぞれ84%、88%と高く、道路は重要な交通インフラのひとつに位置付けられている。
主要な都市を結ぶ国道の大部分では中央分離帯を有する片側三車線以上の走行しやすい道路が整備されている一方で、北部及び西部の山岳地帯では急カーブや急勾配が連続する片側一車線の走行し難い国道が多く、円滑かつ安全な旅客輸送および貨物輸送のためには道路改良等が必要とされている。
タイの開発に係る上位政策である「第12次国家経済社会開発計画(2017年~2021年)」及び運輸省高速道路局が作成した「都市間高速道路開発マスタープラン(2017年~2036年)」において、道路の新規整備や既存道路の改良が謳われている。同マスタープランでは約2兆バーツ(約6.5兆円)を投資して約6,600キロメートルの出入制限を有する自動車専用道路網の整備計画が立案されている。その中には山岳地帯の主要な都市を自動車専用道路で結ぶ路線も含まれ、良好な道路線形を確保するために複数の山岳道路トンネルが計画されており、延長10キロメートルを超える長大トンネルの構想も含まれている。
一方、タイにおける山岳トンネルのプロジェクト監理の経験は、鉄道トンネルや水路トンネルにおいて有しているものの、大断面と非常用施設が必要とされる山岳道路トンネルの経験は有しておらず、現在、計画されている山岳道路トンネル事業の着実な実施のためには、その調査・計画・設計、施工監理及び維持管理の能力向上が必要となっている。
このような状況の下、トンネル案件監理能力の向上を図るために、タイ政府から「トンネル建設・案件監理にかかる能力向上プロジェクト」の要請を受け実施することになった。

目標

上位目標

国家政策の一環として計画されている国道及び高速道路の整備に係る山岳道路トンネル建設事業の案件形成及び監理が高速道路局によってなされる。

プロジェクト目標

山岳道路トンネル事業の案件監理に係る基盤が高速道路局内に構築される。
指標1.高速道路局がトンネル建設を担当する職員を5名以上、任命する。
指標2.本プロジェクトによって作成された基準及ガイドラインに基づいて、山岳道路トンネル案件(調査及び設計)が2件以上、計画される。

成果

1.高速道路局のトンネル事業に係る人員の任命、組織の設立及び所掌事務の設定がされる。
2.高速道路局において山岳道路トンネル事業の案件監理に対する理解が深まる。
3.高速道路局の山岳道路トンネルに係る調査能力が向上する。
4.高速道路局の山岳道路トンネルに係る設計能力が向上する。

活動

成果1に係る活動

1-1.高速道路局の組織構造及び所掌事務をレビューする。
1-2.高速道路局内で山岳道路トンネル事業を所掌するのに最も適した部署を特定し人員を配置する。
1-3.山岳道路トンネル事業を所掌する部署の所掌事務を設定する。

成果2に係る活動

2-1.山岳道路トンネル事業の案件監理のサイクルを明確にする。
2-2.案件監理のサイクルを考慮した山岳道路トンネル整備事業計画を作成する。
2-3.山岳道路トンネルの建設に係る監督検査要領(案)、契約変更要領(案)及び維持管理手順書(案)を作成する。

成果3に係る活動

3-1.山岳道路トンネルの調査マニュアル(案)を作成する。
3-2.山岳道路トンネルの調査業務に係る共通仕様書(案)を作成する。
3-3.山岳道路トンネルの調査業務に係る積算解説資料を作成する。
3-4.山岳道路トンネルの調査のためのパイロットスタディサイトを選定する。
3-5.山岳道路トンネルの調査のためのパイロットスタディを実施する。

成果4に係る活動

4-1.山岳道路トンネルの設計マニュアル(案)を作成する。
4-2.山岳道路トンネルの設計業務に係る共通仕様書(案)を作成する。
4-3.山岳道路トンネルの設計業務に係る積算解説資料を作成する。
4-4.山岳道路トンネルの設計のためのパイロットスタディサイトを選定する。
4-5.山岳道路トンネルの設計のためのパイロットスタディを実施する。

投入

日本側投入

専門家
本邦研修
タイにおける技術セミナー・研修
機材

相手国側投入

カウンターパート
プロジェクト事務所
事務所経費
パイロットスタディ予算