プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)(科学技術)海面上昇に対するツバル国の生態工学的維持

対象国名

ツバル

署名日(実施合意)

2009年3月31日

協力期間

2009年4月1日から2014年3月31日

相手国機関名

天然資源環境省 環境局

背景

ツバル国は、標高1〜3mと低平で,地球温暖化の影響による海面上昇により水没の危機に瀕している。一方で,急増する人為圧力によってサンゴ礁生態系の劣化が進み,国土の堆積物を作るサンゴや有孔虫の生産量が著しく減少しているとも言われ、水没への危険性は、海面上昇のみならず,人口増加や経済発展などローカルな問題が重ね合わさって高まっていると考えられている。生態学的なメカニズムを無視した海岸保全対策は、長期的には島の維持機構が破壊されてしまう可能性が高い。そのため、海面上昇に対する施策を建てるためには,島の形成・維持メカニズムの理解に基づいて,現在の問題を取り除き,将来の海面上昇に対する復元力の高い島を再生することが必要となっている。

目標

上位目標:

生態系の修復・復元や,養浜,運搬・堆積過程の人為的補助により、海面上昇に対して復元力の大きな島が再生される。

プロジェクト目標:

  1. サンゴと有孔虫が作る砂の生産・運搬・体積過程とこの一連の過程に対する人為影響が明らかになり,生態系の修復や養浜,運搬・堆積過程の人為的補助(堤防等を含む)による砂の堆積量の変化予測と評価がなされ、具体的対策が提案される。
  2. 衛生画像や測量を用いた継続的なモニタリング体制が強化される。

成果

  1. フォンガファレ島周辺域を対象にハビタット・砂収支地図が作成される。
  2. 過去からの砂収支の時間的変化が明らかになり、人為影響の評価がなされる。
  3. 砂の生産・運搬・体積を促進する方策が提案される。
  4. 地形や生態系の変化,施策の効果をモニタリングする体制が構築・強化される。

活動

1-1.
サンゴと有孔虫の生態調査を行って,砂の生産量を求める。
1-2.
砂現存量と生産量を示すハビタット・砂生産地図を作成する。
1-3.
流速と波高の観測をもとに砂の運搬量を求める。
1-4.
生産量,運搬量,堆積量からハビタット・砂収支地図を作成する。
2-1.
サンゴや有孔虫の生態系破壊によって生産を阻害する要因,人為構築物や地形改変によって運搬や堆積を阻害する要因を特定する。
3-1.
生態系の修復・復元や,養浜,運搬・堆積過程の人為的補助によって,砂の堆積量がどのように促進するか、海面上昇によってこうした関係がどのように変化するかを予測・評価する。
3-2.
島の堆積を促進する方策を提案する。
4-1.
継続的な測量を通し,地形や生態系の変化、施策の効果をモニタリングする体制を強化・構築する。

投入:

日本側投入:

  • リサーチャー:
    • (分野:地形、生態調査、リモートセンシング、マッピング、海岸工学、海岸浸食対策評価)

相手国側投入:

  • リサーチャー:
    • (分野:地形、生態調査、リモートセンシング、マッピング、海岸工学、海岸浸食対策評価)