ナカワ職業訓練校を中心とした他の職業訓練機関への支援

2018年6月20日

ウガンダ産業人材育成体制強化支援プロジェクトでは、産業界と協同し、カウンターパートであるナカワ職業訓練校(NVTI)の実践的なディプロマコースや企業在職者訓練コースの設立支援を行うとともに、NVTIのマネジメント改善や他の職業訓練機関支援にかかる機能強化を支援することにより、ウガンダにおける持続的な職業技術教育・訓練(TVET)の質の向上に重点的に取り組んでいます。

近年、ウガンダにおいて職業訓練機関15校の新設等、ドナーの支援による施設整備事業が複数実施されましたが、施設・機材の活用はほとんど進んでいない状況であり、施設・機材を適切に使用し指導を行える人材育成及びノウハウの蓄積が喫緊の課題といえます。他方、NVTIは過去50年に渡る日本の支援を通じ、日本型の職業訓練事業のノウハウをすでに蓄積してきており、ウガンダにおける人材育成拠点校として国内の他の職業訓練機関への支援強化が期待されています。JICAが過去10年に渡り実施してきたNVTIの指導員研修の修了生を対象とした追跡調査を、2017年3月に全国68校において、本プロジェクトの活動の一環として実施し、職業訓練機関の基礎情報の整備及び各機関の指導員ニーズ把握を行いました。

同調査を受け参加者から得られた提案をまとめた上で、今後地方拠点校を支援していくための具体的なアクションプランを策定するため、2018年6月8日、教育・スポーツ省BTVET局や連携する地方拠点校の校長、指導員他計60名の参加のもと支援活動計画策定ワークショップ(WS)を開催しました。WSにおいては、同省の助言を踏まえ、近年他ドナーが施設・機材整備を支援した5つの技術学校を地方拠点校と位置づけ、各拠点校の周辺職業訓練校をグループ化し支援を行う方針がNVTIから発表され、優先訓練分野を(1)実技指導の強化(指導員向け)、(2)管理業務の改善(校長向け)、(3)指導技法(新人指導員向け)とする2018年の活動実施スケジュールが承認されました。NVTIは、まず(1)の実技指導の強化に着手し、5地方校の指導員に対し短期研修を実施し、自動車、機械、電気・電子、配管、溶接・板金、木工分野で、地方拠点校のトレーナーを育成していくことにしています。

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ワークショップに向けた準備会合。C/Pの自主性を尊重しながら、細かなアドバイスを送るチーフアドバイザー(6月6日)

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ワークショップにおけるグループディスカッション1 管理業務改善支援に関する計画策定(6月8日)

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ワークショップにおけるグループディスカッション2 実技指導支援に関する計画策定(6月8日)