プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)産業人材育成体制強化支援プロジェクト
(英)TVET-Leading Institution's Expansion of Human Resource and Skilled Workforce Development for Industrial Sector in Uganda
(通称TVET-LEAD(ティーベット-リード)プロジェクト)

対象国名

ウガンダ

署名日(実施合意)

2014年11月19日

プロジェクトサイト

カンパラ市

プロジェクトパイロットサイト(職業訓練校)

Nakawa Vocational Training Institute:NVTI

協力期間

2015年3月25日から2020年3月24日

相手国機関名

(和)ウガンダ国教育・スポーツ省
(英)Ministry of Education and Sports(MoES)

背景

ウガンダ国は近年堅調な経済発展を遂げており、毎年平均7%のGDP成長を記録し、一人当たりの国民総所得及び海外直接投資額はこの10年でそれぞれ約1.5倍、約6倍に増加している(世界銀行、国連貿易開発会議、2014年)。2006年に北部で油田が発見されたことも国内経済へ良い影響を与えており、今後一層の経済成長が見込まれるが、他方で所得の高い技術職には外国人労働者が多く雇用され、若者の雇用機会が十分に保障されておらず、貧富の差を示すジニ係数も拡大傾向にある(世界銀行 2014)。経済成長に伴って、今後更に産業界が求める人材像の多様化が進むと予測され、そのニーズに対応出来る人材育成の重要性が今まで以上に高まっている。
日本はこれまで無償資金協力及び技術協力を通じてナカワ職業訓練校(Nakawa Vocational Training Institute、以下NVTI)に対する支援を実施してきた。1997年〜2004年に実施した「ナカワ職業訓練校プロジェクト」では自動車、電気、電子、機械など7分野における指導員の能力向上、訓練実施体制の整備が行われている。この技術協力はウガンダ政府より高い評価を得ることとなり、その成果を国内外の職業訓練校に裨益させる事を目的に、「職業訓練指導員研修プロジェクト」(2004〜2006)、「職業訓練指導員養成プロジェクト」(2007〜2010)が続けて実施され、NVTIにおける指導員育成機能が強化されると共に、ウガンダ国内及び東アフリカ地域周辺国へ貢献可能な体制を確立した。

ウガンダのウガンダ国教育、科学、技術、スポーツ省では、2011年にTVET分野の国家戦略計画である「The Skilling Uganda 2012-2021」を取りまとめ、1)経済発展に資する人材育成、2)訓練の質改善、3)女性・貧困層・障害者といった社会的弱者への訓練アクセス改善、4)訓練体制のマネジメント改善、5)訓練実施のための効率的なリソース活用、の5点を今後の重点課題と定めている。また、同省は、産業界のニーズに応える高度な技能を有する人材の育成を目的としてNVTIの短大化を予定しているが、ウガンダにおけるディプロマ資格は理論重視で実践性に欠ける傾向があると日系企業を含む産業界から指摘されている。このような状況のもと、ウガンダ政府より、NVTIにおける理論と実践的な技能が両立したディプロマコース開設について要請があった。

このような現状及び課題に対応するため、本プロジェクトでは自動車、電気、メカトロニクスに関連する企業が参画してNVTIにおけるディプロマコース及び短期訓練コースのカリキュラム開発を行うなど、産業界との協同体制構築を通じた実践的なコースの設立を通し、民間セクター主導の成長促進及び日系企業のウガンダ進出の基盤となるビジネス環境整備を支援する。更に、NVTIのマネジメント改善や他の職業訓練機関に対してNVTIが実施する支援活動へのサポートを行うことで、NVTIの機能強化のみならずウガンダにおけるTVETの質向上に取り組む。

【画像】

目標

上位目標

NVTIがCenter of Excellence(CoE)(注1)として機能し、産業人材育成拠点となる

プロジェクト目標

NVTIにおいて産業界のニーズに応える人材育成機能が強化される

成果

成果1:自動車科と電気科のボケーショナル(職業)ディプロマ(注2)コースが設立される。
成果2:メカトロニクス分野の在職者訓練が提供される。
成果3:NVTIのマネジメント能力が強化される
成果4:他職業訓練機関に対するNVTIの支援機能が強化される

活動

0-1. ベースライン調査の実施
0-2. プロジェクト活動の定期的なモニタリングの実施
0-3. 5S活動の確実な実施

1-1. PPPワーキンググループ(注3、注4)のTORおよび活動計画の確認
1-2. ディプロマコースおよび在職者訓練コース設立のためのPPPワーキンググループの設立
1-3. ディプロマコースの規則(注5)作成
1-4. ディプロマコースに係るカリキュラム、教材、評価ツールの作成
1-5. 必要機材の選定および設置
1-6. ディプロマプログラムに係る指導員の補充
1-7. 指導員に対するTOTの実施
1-8. ディプロマコースの実施
1-9. ディプロマコースのモニタリング及び評価の実施
1-10.上記1-9に基づいたディプロマカリキュラムの修正
1-11. UVQF(ウガンダ職業資格制度)におけるレベル4のディプロマプログラムの承認

2-1. 民間企業の訓練ニーズの分析
2-2. 在職者訓練に係る訓練モジュール、教材、評価ツールの作成
2-3. 指導員の選定(電子、機械、電気)
2-4. 必要機材の選定および設置
2-5. 指導員に対するTOTの実施
2-6. 在職者訓練 の実施
2-7. 在職者訓練のモニタリング及び評価の実施
2-8. 上記2-6に基づいた訓練モジュールの修正
2-9. UVQFにおけるレベル4の訓練モジュールの承認

3-1. NVTIの戦略計画に沿った運営委員会のTORの改訂
3-2. 戦略計画の実施及びモニタリングのための職員能力強化研修の実施
3-3. 戦略計画から選択された活動の実施
3-4. 在職者訓練プログラム及びオーダーメイド訓練プログラムの運営改善(成果2:2‐6/2‐7)
3-5. NVTI訓練生に対する就職支援及び起業支援の導入

4-1. 他職業訓練機関(Vocational Training Institutes と Uganda Technical Colleges)を支援するためNVTIの知識・経験を活用した活動(注6)の特定
4-2. 上記4.1の活動を実施するための計画の策定
4-3. 上記4.2に基づいた活動の実施
4-4. 上記4.3の活動に参加した他職業訓練機関における活動のモニタリングおよび必要に応じたサポートの実施

(注1)CoEの定義については教育スポーツ省編纂の「SKILLING UGANDA」 を参照。

(注2)ウガンダ産業界のニーズに応えるべく、特定の職種に関連するより実践的な技能を習得することを目的とする。他方、ウガンダ技術短期大学(UTC)が提供する「ナショナル・ディプロマ」は、多分野の技術を総合的に学ぶことを目的とする。後者のディプロマと区別するための名称。

(注3)PPPワーキンググループは民間企業、関連機関、DIT、NVTIおよびJICA専門家で構成される。

(注4)PPPワーキンググループの活動について、ワーキンググループはNVTIのBOGに提言及び提案をし、承認を受けることが想定される。

(注5)同規則はコースを担当する指導員資格、コース学費、コース立ち上げにかかる費用の関係者負担割合等を明記する。

(注6)暫定案としては、NVTIのマネジメント手法にかかる共有ワークショップの開催、プロジェクト活動への参加を通じた他の職業訓練校のマネジメント職員への研修提供(NVTIで実施予定)などが想定される。

投入

日本側投入

・専門家派遣
a)長期専門家:チーフアドバイザー/官民連携、カリキュラム開発/人材育成計画、電気/カリキュラム開発、自動車ワークショップ建設入札支援及び施工監理、業務調整/モニタリング
b)短期専門家:各分野相応の人数(分野:自動車、電気、電子、機械)
c)短期研修:本邦研修または第三国研修
d)機材:新しいディプロマコース/在職者訓練コースに必要な機材
e)プロジェクト実施に係る費用(一部)
f)自動車ワークショップ建設

相手国側投入

a)教育・スポーツ省(MoES)によるカウンターパートの配置
b)JICA専門家および第三国専門家に対するプロジェクト事務所および必要な機材
c)JICAが提供した機材を除き、機械設備、器具、車両、手工具、スペアパーツその他プロジェクト実施に必要な資材の供給又は更新
d)プロジェクト実施に係る運営経費