ベトナムの森林地域に居住する住民の多くは少数民族を中心として貧困状態にあり、また適切な森林管理がなされていないことから、天然林の質や生物多様性は劣化を続けている。ベトナム政府は1998年に「500万ヘクタール国家造林計画」(661プログラム)を、農業農村開発省は2001年に「森林開発戦略(2001〜2010)」を策定し、森林面積の増大、住民生活の向上などに取り組んでいる。その後、援助機関の考えも積極的に取り入れつつ、上記戦略を改訂し、より包括的かつ高度な内容の「森林開発国家戦略(2006〜2020)」をベトナム政府として策定し、森林の質・量の回復に取り組んでいる。さらに、「661プログラムの一…