ベトナム知的財産権情報活用プロジェクト(UTIPINFO)とは

JICAは2000年4月から2004年6月までの間、ベトナム国家知的財産権庁(National Office of Intellectual Property of Vietnam: NOIP)の事務処理・審査の効率化を目的として、技術協力プロジェクト「ベトナム工業所有権近代化プロジェクト(Modernization of Intellectual Property Administration Project : MOIPA)」を実施してきました。MOIPAでは、知的財産権事務処理に必要なコンピュータシステム(Intellectual Property Administration System: IPAS)の開発を通じて、同システムの運用・維持に必要な技術をカウンターパートに移転するとともに、そのNOIPの実業務への導入により、事務処理・審査の効率化に寄与してきてきました。

このような状況のもと、NOIPにおいてはさらに、迅速・的確な審査・審判を行うための審査用の情報検索手段を開発すること、また出願人・発明者・異議申立人・弁理士・弁護士、ならびに司法機関(裁判所)・税関・警察・外国特許庁等からの知的財産権情報に関する照会に充分対応することという課題を解消する必要があり、JICAは、ベトナム政府の技術協力要請にもとづき、2005年1月に、協力期間を2009年3月末までの4年間とする第2フェーズの「知的財産権情報活用プロジェクト(Utilization of Intellectual Property Information in Vietnam: UTIPINFO)」を立ち上げることとなりました。

UTIPINFOでは、検索システム(Intellectual Property Search System: IP Sea)・情報公開システム(IP電子図書館:Intellectual Property Digital Library: IP Lib)および電子化された出願システム(Electronic Filing: E-Filing)の構築と実務への導入プロセスを通して、上記課題の解決とともに、必要なIT人材の育成を行うこととしております。

協力期間の前半2年間を経過した2007年3月までには、商標(Trademark: TDM)・意匠(Industrial Design: IND)・特許(Invention/Patent: PAT)の検索システム(IP Sea)の基本機能ならびにIP電子図書館(IP Lib)の基本機能の開発を終了し、実務に導入しました。さらに同期間には、電子出願(E-Filing)Off-lineシステムの基本機能の開発も終了しています。

2009年3月までの後半2年間では、上記検索システム・IP電子図書館の機能拡張ならびに改善、電子出願On-lineシステムの開発と導入、IPASの機能改善を行い、ベトナム国家知的財産権庁の業務の近代化に寄与することになっております。第二陣の長期専門家(岩崎嘉章チーフアドバイザー、滝澤裕紀専門家、土井正昭業務調整)は2007年3月中旬までに着任し4月から本格業務を開始しております。関係者の皆様には絶大なご支援・ご協力を賜りますようお願い致します。