プロジェクト活動

2009年3月30日現在

UTIPINFOプロジェクトは2009年3月27日(金)で終了し、3名の長期専門家は30日に離越、帰国した。

1. 2008年11月〜2009年3月末までの活動状況

昨年2008年10月の終了時評価から終了日の2009年3月27日までの「PDM成果」に沿った活動状況は以下の通りである。

1)供与機材調達(PDMの成果1に関連)

  1. 2008年度計画の下記のハードウェアの現地調達を実施し、全品が2009年2月に納入されNOIP Networkに組み込まれた。
  • バックアップサーバ1台、レザーカラープリンター2台、レザープリンター1台、デスクトップPC1台

この結果、NOIP IP情報システムの安定した信頼性のある実稼動が可能なNOIP Networkの構築が完了した。

  1. 業務・活動環境の最終整備

以下の機材の追加現地調達を実施し、2009年3月納入し業務・活動に使用した。

  • 多機能コピー機(フィニッシャー、スティプラーユニット付き)一式、電子白板2台、大型シュレッダー1台、PC1台

2)NOIP審査官の実体審査に使用する検索システム(IP Sea TRM, PAT, IND)の最終版リリース(PDMの成果2に関連)

  1. 2008年度アプリケーション・ソフトウェアの調達(Package#5 )と、後述のOracle DB Softのチューニングを経て、3月初めにTRMの最終版をリリース、中旬から下旬にかけてPATとINDの最終版をリリースし、実体審査での本格的使用が開始された。

3)公衆にIP情報を提供する電子図書館(IPDL)の最終版のリリース (PDMの成果3に関連)

翻訳機能を搭載したシステムは2008年11月にリリースされたが、その後の微調整とOracle DB Softのチューニングを経た最終版が3月にリリースされた。

4) E-Filing System (PDMの成果4に関連)

ベトナム政府内での電子認証制度が未整備のため、協力期間内にインターネットを通じた出願システム(On-line System)の開発完了・リリースは出来ないことを報告済みであるが、本事項(PKI/CA)に関連しないPackage#5として調達を実施していたOn-line Systemの部署は、3月末までに初期のUser-Test終了して納入が完了した。なおNOIPは本調達の部分を適用したImproved E-Filing Off-line Systemをプロジェクト終了以降にリリースする予定であり、4月以降も継続してUser-testを実施し安定した信頼性のあるシステムとする計画である。

5) NOIP IP情報システムの安定運用規則と体制整備、及び人材育成

  1. 規則の策定と体制整備

    2008年3月に運用規則の総則及び細則が策定されていたが、この期間は具体的な適用に向けた検討を積み重ねて細則内容を明確にした。今後はIT環境の変化やNOIPの政策に沿った実施が見込まれている

  2. 人材育成

    NOIPの情報技術部(IT Div.)はNOIP IP情報システム(ハード及びソフト)を安定した信頼性のある運用を継続する任務を負っている。このため システム開発、ハード調達などのプロジェクト活動にはIT Div.のカウンターパートが当初から携わり、OJTを通じた技術移転、日本研修、国内研修等を通じてIT知識や技能の向上が図られ、その進捗状況は6ヶ月毎の技術移転モニタリングで検証されてきた。2009年3月初頭に実施した第6回技術移転モニタリングは、該当するカウンターパートはプロジェクトが意図したIT知識や技能を習得し、今後の自力によるNOIP IP情報システムの安定運用及び更新計画立案が充分に実施できるレベルに達したとの結果を示した。

2. 最終セミナーの開催

上記のIPDLの最終版のリリース、E-Filing Improved Off-line Systemのリリース予定、及びプロジェクトの終了に際し、更なるシステムの利用促進を広報し、加えてプロジェクト成果の広報を目的として、以下のとおりハノイ、ホーチミンの2都市で最終セミナー(半日)を実施した。なお本セミナーには、出願者・代理人、経済警察、市場管理局、税関、大学、研究所、開発者等NOIP IP 情報システムの導入の関連者が出席し、基調講演者として日本特許庁及びCanon Chinaから短期専門家が派遣された。

1) 2009年3月11日(水) 於:Hanoi Daewoo Hotel

参加者合計 105名

2) 2009年3月13日(金) 於:New World Hotel Saigon

参加者合計 120名

3. 第四回合同調整委員会会議(Joint Coordinating Committee Meeting)

2008年10月の終了時評価調査を踏まえ日越双方が2009年3月末のプロジェクト終了時点の状況及び終了後の自立発展性を明確に認識すること、及び公式な供与機材の引き渡しを目的に、2009年3月26日(木)、Tran Viet Hung NOIP長官、築野JICAベトナム事務所長のご出席のもと第四回JCC会議を開催した。

終了時評価調査時に評価されたプロジェクトの成果は以下の通りより具体的に認識された:

1) NOIP IP情報システムの本格稼働に資する機材類が整備され、NOIP Networkの構築が完了した。

2) 審査官の迅速で正確な実体審査に資する検索システム(IP Sea)が完成し実体業務に導入された。

3) 公衆に正確なIP情報を迅速に提供する電子図書館(IPDL)が公開された。

4) 電子出願はインターネットを通じたシステムの完成はならなかったが、Off-lineシステムが公開された。

5) NOIPは協力終了後の4月からも引き続きプロジェクトが開発したシステムの整備を行いImproved Off-line Systemをリリースすることを表明した。

6) 日本側は、電子認証制度が確立した時には継続した技術協力を考慮することを改めて表明した。

4. 活動結果取りまとめのパンフレット作成

協力期間通期の活動成果を取り纏めた英語版、越語版の冊子各150部を作成した。

5. 帰国報告会の実施

実質のプロジェクト終了日となる3月27日(金)13:30からJICA本部―ベトナム事務所―マレイシア事務所を繋いたJICA NETで、日本側関係者の出席のもと専門家による「帰国報告会」が行われた。

以上の通り、2005年1月に開始されたUITPINFOは、一部外部条件の阻害による未達成はありながらも、プロジェクト成果をほぼ達成し、迅速で正確なNOIPのIP情報処理に資するとする目標をほぼ達成し、NOIPの近代化に貢献できました。
偏に、所轄のJICA・VN事務所および本部のご指導ご鞭撻に加え、後方支援機関の日本特許庁の皆様、短期専門家として来越されてご指導ご支援を戴いた皆様、日本研修でご協力ご支援を戴いた関連機関の皆様に厚く御礼申し上げるとともに、目標達成の栄誉を共有したいと思います。本当にありがとうございました。