プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)国会事務局能力向上プロジェクト
(英)Project for Capacity Development of the Office of the National Assembly

対象国名

ベトナム

署名日(実施合意)

2014年1月9日

プロジェクトサイト

ハノイ市

協力期間

2014年1月9日から2017年1月8日まで

相手国機関名

(和)ベトナム国会事務局
(英)The Office of the National Assembly

背景

1980年代のドイモイ政策以降、ベトナムは国際経済へ統合及び急速な貧困削減を伴う高い経済成長を達した。一方、これらの経済的・社会的成功に伴いベトナムでは国際的な規範、原則に適合した法の支配を実現する為の法的枠組の改善を通じて国家の説明責任、透明性の向上、市民参加の促進を図ることが急務と認識されている。

これらの改革が進められる中で、民主的基盤を有する国会は、これまで以上にベトナムの政治制度の中での重要性を増しており、年平均約30の新規法案の成立、閣僚等に対する信任投票制度の導入、国会質疑における行政庁の説明責任の追及等に代表されるように、国会はその立法及び行政等監視機能を強化している。さらに、国会の活動に対する報道を拡大する事で、国会内での議論を一般市民にもより広く提供する等、国会はベトナムの将来の発展に重要な問題を深く議論するためのフォーラムとして重要性を増している。

このようにベトナムの政治制度における国会の機能・役割の重要性が増している一方で、ベトナムの国会議員の約70%は新任議員であり、議員の活動をサポートする国会事務局の能力向上が重要かつ急務となっている。かかる背景のもと、JICAは2010年から2012年にかけて、ベトナム国会事務局を対象として「国会能力向上研修」を実施した。また、2012年には副首相を団長とする司法調査団の訪日を受け入れ、憲法や国会等統治機構に関する知見の提供等を行った。2014年1月1日からは、これまでの協力の成果も一部反映された新しい改正憲法が施行されており、ベトナム国会事務局は、議員立法補佐機能の強化、国会図書館の調査・情報提供機能の強化に取り組む等、一層の取り組みの促進が求められている。

以上の状況を踏まえ、本プロジェクトが2014年1月9日から開始された。

目標

上位目標

国会の果たすべき国民代表、立法及び行政等監督に関する機能が強化され、国会が国民に信頼される。

プロジェクト目標

新憲法によって付託された国会の任務の多様化に対応するため、国会の国民代表、立法及び行政等監督に関する機能を補佐する国会事務局(ONA)の能力が向上する。

成果

1:効率的な国会運営、国民に開かれ国民に信頼される国会の実現に関する国会事務局(ONA)の能力が向上する。

2:国会における審議、法案提出その他の立法等に関する議員活動を補佐する国会事務局(ONA)の資料、制度及び人材についての能力が向上する。

活動

1-1.国会職員が、日本側専門家と協議の上、国会の組織構成及び運営方法(審議方法を含む)、国会の国民に対する情報公開・提供その他国民に開かれた国会とするための方法、国会職員の高潔性の保持のあり方等を検討するための本邦研修等を企画し、実施する。
1-2.国会職員が、1-1.の活動成果を踏まえ、1-1.の活動で取り上げたテーマに関する現状分析と改善提案を含んだ報告書を取りまとめる。
1-3.国会職員が、日本側専門家と協議の上、国会の国民に対する情報公開・提供その他国民に開かれた国会とするためのサービスの改善に資する機材について検討し、供与機材を設置し、活用する。

2-1.国会職員(特に法律局、総務局、国会図書館職員)が、日本側専門家と協議の上、国会における審議、法案提出その他の立法等に関する議員活動に有益な情報の調査分析、法案作成の補佐に必要な知識・技術等を検討するための現地ワークショップを企画し、実施する。
2-2.法律局職員が、日本側専門家と協議の上、法律委員会の行う法令間の整合性や合憲性の審査等を補佐する業務に必要な知識・技術等を検討するための現地ワークショップを企画し、実現する。
2-3.国会職員が、日本側専門家と協議の上、2-1.及び2-2.で述べられた点を目的とする本邦研修を企画、実施する。
2-4.国会職員が、2-1.から2-3.の活動結果についての報告書を作成し、同結果に基づく執務参考資料を取りまとめる。
2-5.国会図書館職員が、日本側専門家と協議の上、国会図書館の機能を改善するための機材設置にかかる計画について検討し、供与機材を設置し、活用する。

投入

日本側投入

1.長期専門家派遣(チーフアドバイザー、業務調整/研修計画・管理)
2.短期専門家派遣(政策研究、人材開発計画、公共政策など)
3.本邦研修(年1回程度)
4.供与機材
5.在外事業強化費(セミナー、ワークショップの開催費用等)

相手国側投入

1.カウンターパート職員配置
2.施設提供
・セミナーやワークショップ開催時の会場提供
・専門家の執務室の提供