モデル農家の研修が開始しました

2016年10月15日

2016年10月11日〜15日

ベトナム在来ブタの飼育方法は農家毎にまちまちであり、ベトナム在来ブタの生産性を向上させる上で現状の飼養成績を把握する事が重要です。プロジェクトでは昨年9月よりホアビン省ダバック地区の実験農家にて離乳の早期化予備試験を実施し一定の成果をえることができました。プロジェクトではこれをもとに、今年4月に選定したモデル農家にその技術の横展開を開始しました。

モデル農家はダバック地区にあるタム村とラン村の15の小規模養豚農家です。それぞれの村に、母豚を飼育する農家6軒と種雄豚を飼育する農家1軒があります。プロジェクトの技術支援のもとに、母豚を飼育する農家は産まれてくる子豚の離乳の早期化と母豚の繁殖サイクルの短縮に取り組み、生産性の向上をめざします。モデル農家は、飼料給与方法、豚舎の準備、感染症予防のためのワクチン接種、分娩準備など飼育環境の整備方法など、多岐にわたる技術や知識を学んでいます。

こうした活動が進められる中、10月11日−15日、これらのモデル農家を対象に最初の研修が行われました。5日間の研修では、午前中に講義、午後は農家での実地研修を行い、講義で学んだ事がすぐに日常の飼育管理に活かせるような工夫をしました。今回は豚流行性下痢、パスツレラ病、レプトスピラ症などの感染症にテーマをしぼり、その特徴的な症状や治療、予防についての講義が行われました。実地研修では、病気の治療方法の技術習得のほか、出産直後の子ブタの飼育方法や、地元で入手できるトウモロコシ、キャッサバ、ジャガイモ等を使った栄養価の高い飼料の混合方法の指導を行いました。

プロジェクトでは今後シリーズでモデル農家への研修を継続して行きます。次の研修は12月初旬、寒い季節を前に、子豚の保温や寒さ対策について学びます。

(文責:山岸信子、業務調整員)

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