ブタの精液凍結実験を行いました

2016年10月21日

2016年10月20〜21日

プロジェクトでは、日本が構築したシステムを基にベトナム型の凍結バンクを設立することを目指しています。昨年度は、ベトナムにおいて凍結精液作製のデモンストレーションを行うとともに、短期研修生1名を日本へ招聘して凍結実験を行いました。9月に凍結精液作製に必須である機器(オープンショーケース)が到着したのを受けて、10月20-21日、ブタの精液凍結実験を行いました。

今回の実験では、オープンショーケースの環境で精液凍結に適した温度を保ちつつ、ランドレース種の精液を凍結しました。日本とベトナムそれぞれで準備した希釈・凍結液を比較することにより、ベトナムに最適の希釈液についても確認しました。その結果、融解後の精子の生存率は50-55%と良好であり、凍結液による違いが認められませんでした。

今後、ランドレース種の精液による実験を継続するとともに、次はベトナムの在来ブタの精液を用いて実験を行い、ベトナムの環境に最適な精液凍結保存法の開発を目指して行きます。

凍結バンクの設立に向けて、在来ブタからのサンプリングはすでに15省(目標22省)にて実施され、今後系統解析を経て凍結バンクに導入する在来ブタのリストアップが進められます。

(文責:山岸信子、業務調整員)

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オープンショウケースの中で精液凍結作製作業を行う

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凍結精液融解後の生存率の確認をする