ベトナム国立農業大学に疾病検査のためのラボが整備されました

2017年6月13日

ベトナムにおいては西洋種を飼育する養豚農家の衛生調査は行われているものの、粗放型飼育が主体となる在来ブタ農家の衛生状態についての知見は少ないのが現状です。本プロジェクトでは、成果の一つである在来ブタの生産性向上に向けて、ベトナム在来ブタ農家における疾病調査を実施し、そこから生産性阻害要因を抽出し、 衛生状態改善を実現すべく指導を行います。

プロジェクトは、昨年5月、ホアビン省ダバック地区にモデル農家15軒を選定し、飼養管理と疾病対策を2本の柱とした支援を開始しました。在来ブタの疾病状態を確認するために、モデル農家やその周辺の地域で年4回の定期採材を行い、血液・糞便検体およびワクチン歴・農家での病豚情報の疫学情報を収集、主要4疾病(口蹄疫、豚コレラ、PRRS、PCV2)を対象とした調査が行われています。

本年4月にはベトナム農大のラボに機材が設置されました。今後は疾病検査体制の構築を進めるべく、ベトナム農大の研究者を指導、育成していきます。

文責:山岸信子(業務調整員)

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ダバック地区で採材を行う日越チーム

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採材した検体から病原体の遺伝子を検出します

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感染の履歴を調べるため、血液中の抗体をELISA法で検出します