2016年3月25日
2016年3月、当プロジェクトに関わる自然環境分野の日本人専門家達がベトナムの首都・ハノイに一堂集結しました。
当プロジェクトはこれまでベトナム国内で実施されてきたJICAの自然環境分野の協力成果を統合し、分野・組織横断的な取組によるさらなる成果の発揮を目指してスタートした、大規模な技術協力プロジェクトです。当プロジェクトは4つのコンポーネントに分かれており、対象地域も地方5省を含む広範囲でおこなわれます。今回は全コンポーネントの関係者が一堂に集まり、今後のプロジェクトの全体的な運営方針等について議論を交わしました。
その後、コンポーネント2の関係者は、今後のパイロットサイトの選定に向けて、現状を把握すべく各省を訪れました。
コンポーネント2は、ベトナム北西部の4省(ディエンビエン省、ソンラ省、ライチャウ省、ホアビン省)を対象に、REDD+の活動を通じて、森林資源の持続的管理を目指すことを目標としています。今回の訪問では、各省の人民委員会や、農業農村開発局等プロジェクト関係者との協議をおこなったほか、現地の森林の現況の把握等をおこないました。
現地調査においては、経済発展目覚ましいベトナムにおいて、今なお森林由来の自然資源に依存して生活を送る人々が多数いるこの地域の厳しい現状、および焼畑等により森林の消失・劣化が続く現状を目の当たりにし、一刻も早く自然資源を持続的に利用できる仕組みをつくることの必要性を改めて感じました。
各省からも現場活動をいち早く実施してほしいとの要望が寄せられており、今後、詳細な森林の現況や地理的状況等の把握・分析を行った上で、パイロットサイトを選定し、早期の現場活動の開始を目指します。
(注)当プロジェクトの前身にあたるJICA技術協力プロジェクト。2015年8月までの5年間、ディエンビエン省を対象に持続的な森林管理及び森林減少等の抑制による温暖化ガスの排出削減に向けた活動が実施されました。