「森林法」が国会で可決・成立!施行に向けた関連法規の整備が行われています。

2018年3月16日

2016年12月16日付のプロジェクトニュースでもお伝えしたとおり、当プロジェクトでは森林政策の根幹となる「森林保護開発法」の改正を支援してきました。その過程では、中央及び各地方において関連機関、NGOなど多様な利害関係者の参画の下、検討が行われ、ドラフトが改定され、最終的に2017年11月、名称も新たに「森林法」として国会で可決・成立しました。当プロジェクトでも国会での議論の行く末を見守っておりましたが、無事可決・成立し、ホッとしたところです。

今回の改正は、土地所有制度の変更、グローバル経済の中での木材産業構造の変化や気候変動問題など森林に対する新たなニーズへの対応など、現行法制定以降のベトナムの森林セクターを取り巻く国内及び国際情勢の変化を踏まえた内容となっています。一方で施行日が2019年1月1日となっていることから、それまでに法律の運用に向けた詳細な規則等を整備する必要があります。

森林法を所管する農業農村開発省では施行に向けて計11の関連規則を制定する予定ですが、その根幹となる施行令(Decree)案が完成したことを受け、今回の会議ではその内容を議論するため、総勢200名以上の全国の森林関係者が3月16日にハノイに参集しました。

会議には法改正をサポートしてきた各ドナーも参加し、当プロジェクトの宮薗チーフアドバイザーが代表してスピーチしました。

会議では施行令案が事務局から説明され、参加者からは森林の定義や森林の区分を変更する際の手続き、また森林を管理する組織の在り方など、幅広い意見が出されました。今後、それらを踏まえた改定案の作成の後、パブリックコメント等の必要な手続きを経て最終案が取りまとめられる予定です。

法律では基本的な考え方及び方向性を示していますが、その円滑な運用には明確な関連規則の整備が必要不可欠であり、当プロジェクトも引き続き新法の確実な施行が図られるようサポートしていく予定です。

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議長のToan副大臣によるオープニングスピーチの様子。会議には全国から200人を超す関係者が集まりました。

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参加したドナー機関を代表して、宮薗チーフアドバイザーがスピーチしました。