プロジェクト年次会合を開催-プロジェクトの進捗及び2020年の活動計画を関係者間で確認しました-

2019年12月17日

12月17日、農業農村開発省林業プロジェクト管理委員会(MBFPs)の委員長であるトン氏を議長に、当プロジェクトの活動進捗・課題及び2020年の活動計画を議論する年次会合をディエンビエン省で開催しました。
昨年に続き、今年もMBFPs及び中央プロジェクト管理ユニット(CPMU)に加え、プロジェクトが活動を実施している5省の農業農村開発局、省プロジェクト管理ユニット(PPMU)など、計50名を超える関係者が参加しました。

会合では、CPMUの副代表であるタン氏から、2019年までのプロジェクトの進捗状況及び2020年の活動計画が報告され、その後、各PPMUから各省における活動のモニタリングの状況及び課題などについて報告がありました。
2019年の活動について、コンポーネント1における新しく施行された森林法の普及啓発活動、コンポーネント2における森林パトロール、養蜂や野菜栽培等のモニタリング活動や省森林モニタリングシステム(PFMS)の改良、コンポーネント3における生物多様性調査とそれによる新たな生物種の発見など、様々な取組とその成果が共有されました。
特に2020年8月のプロジェクト終了を控え、各参加者からは、プロジェクト終了後も活動の成果を持続させると共に、他の省・地域へ横展開するため、今までの活動のレビューと評価を通じて具体的な成果を整理し、総括することの必要性が繰り返し強調されました。

会合後はディエンビエン省パコアンコミューンを訪れ、メダケ(女竹)の自生地、植林地、果樹畑などを視察しました。メダケについては、JICAのSDGsビジネス調査(注)の支援により、日本の企業が近隣域において試験的な植栽及び地域住民への加工技術の移転に取り組んでいます。メダケの特性や良好な生産性について説明を受け、他の地域にも普及したいとの声が多く聞かれました。

今回の会合は、残り8ヵ月余りとなったプロジェクトについて、今までの活動成果を整理した上で、それら成果の文書化など最終化に向けて必要な取組を共有する大変良い機会となりました。
プロジェクトの終了に向けて、今後とも関係者間で密に連携しながら取り組んでいきたいと思います。

(注)途上国の課題解決型ビジネス(SDGsビジネス)調査とは、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献するビジネスを支援するためのJICAのスキーム。

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プロジェクト年次会合の様子

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挨拶を行うJICA本部の山崎技術審議役

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総括を行うMBFPsのトン委員長

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集合写真

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メダケの特性を解説。メダケは3年ほどで収穫され、地元工場にて加工の後、日本へ輸出される。

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プロジェクトで支援した薪炭材の節約ができる改良型かまど。プロジェクトに参加していない村人にもその便利さが伝わり、自発的な広まりを見せている。