ベトナムは、「ドイモイ(刷新)政策」導入以降、市場経済の導入などで著しい経済成長を遂げ、同国の貧困率は1993年の58%から2014年には13.5%に減少し、著しい改善を見せている。一方で、都市・地方間の格差が拡大傾向にあり、同国の持続的発展にとって、全人口の7割が居住する地方部と都市部の格差是正が大きな課題となっている。ベトナムで正規の金融機関の口座保有率は成人人口の31.0%、貧困層に限ると18.9%であり、その内、金融機関に貯蓄ができている割合は9.1%であることから、貧困層の金融アクセスが大きな課題となっている。