ベトナム社会主義共和国は、1986年のドイモイ政策以降、民間保健医療サービスの自由化、自己負担制度や医療保険制度の導入等の様々な改革を行ってきており、その結果、保健医療の状況は大きく改善された。他方、貧困格差の拡大、山間部と都市部での医療サービスの格差の増大が新たな問題となってきており、また予算不足や行政マネージメントの能力不足など依然として課題が多いのが現状である。
上記の背景から、2001年10月に北部保健医療体制強化に関するプロジェクト形成調査団が派遣され、効率的かつ一般住民・社会的弱者層への裨益効果が高い保健医療体制を整備するために、リファラルシステムを再構築する必要性が…