プロジェクト概要

プロジェクト名

(日)循環型社会の形成に向けてのハノイ市3Rイニシアティブ活性化支援プロジェクト
(英)Implemention support for 3R INITIATIVE of Hanoi City for Cyclical Society

対象国名

ベトナム

署名日(実施合意)

2006年10月5日

プロジェクトサイト

ハノイ市

協力期間

2006年11月30日から2009年11月29日

相手国機関名

ハノイ市/都市環境公社

背景

ベトナム社会主義共和国(以下、「ベトナム国」という)では、急激な社会経済発展及び都市化の進展に伴う環境汚染の顕在化を受けて、政府は1994年1月10日に制定した環境保護法の改定を進めるともに、環境に配慮した持続的な開発を目指した「ベトナムアジェンダ21」を首相決定として採択(2004年8月17日付)した。また、政治局決議第41号(2004年11月15日付)により、2020年までに工業国化・近代化を確立するという国家戦略の中で、環境保護政策の強化を謳っており、3Rイニシアティブの理念は、同政策の中で一つの重要課題として位置づけられている。また、ベトナム国は、行政機構面において、2002年に環境関連機構再編により、新たに天然資源環境省(MONRE)を設立し、地方自治体とともに水質、大気質、固形廃棄物等に関連した環境対策を推進しているが、技術力、管理能力、行政能力ともに不足することをはじめ、多くの阻害要因から十分な効果は得られていない。

ベトナム国における固形廃棄物の発生は、2003年時点で年間1500万トンであり、その内の約80%(1280万トン)を、都市ごみが占めている。この都市ごみの発生は、ベトナム国全人口の24%を占めるに過ぎないハノイ市やホーチミン市等の都市部からのものが、約半量(600万トン以上)となっている。現在、人口300万人を擁すハノイ市(面積:921km2)における都市ごみの発生率は、概ね762グラム/人/日(2003年)であり、回収率は約70%ではあるが、公共道路上の未回収の固形廃棄物、湖沼への不法投棄物等により、排水不良や地下水の汚染を誘引している。このような環境問題に対応するため、ハノイ市では、2020年までに廃棄物の30%を循環的に利用するという国家環境戦略の下、固形廃棄物のリサイクル運動を推進しようとしているが、同リサイクル運動の現状は、有価物の回収が、インフォーマルな廃品回収者(ウェストピッカー)を中心に限定的に実施されてはいるものの、個人の経済活動の域を出ておらず、Reduce-Reuse-Recycleを組み合わせた""3Rイニシアティブ""を基本とする循環型社会システムの早期構築が、環境に配慮したハノイ市の持続的な発展のために必要とされている。かかる状況を受け、ベトナム国政府は、国際的に3Rイニシアティブを提唱し、固形廃棄物管理に対して豊富な実績と経験を持つわが国に対し、技術協力プロジェクトによる支援を要請したものである。

目標

上位目標:

ハノイ市において循環型社会が形成される。

プロジェクト目標:

ハノイ市全域において分別収集を基調とする調和のとれた3Rの取組みの準備が整う。

成果

  1. 生ごみの分別収集とコンポスト化のパイロット事業の実施を通して、パイロット事業地区の収集状況が改善される。また、パイロット事業をハノイ市全域に拡大するための行動計画が策定される。
  2. 「もったいない精神」の下での3R 環境教育活動を通じてパイロット事業地区の住民の意識が向上する。
  3. 生ごみの分別収集プログラムと環境教育プログラムの普及活動が実施される。
  4. 生ごみの分別収集プログラムに基づいて、都市ごみの収集システムを改善するための戦略ペーパーが作成される。

活動

1.
生ごみ分別収集を基本とするパイロットプロジェクトの実施とハノイ市全域拡大のための行動計画の作成。
1-1.
日本及び近隣諸国での類似プロジェクトのレビュー。
1-2.
ハノイ市におけるごみ管理システムの現状把握。
1-3.
パイロット事業地区におけるごみ排出構造の把握。
1-4.
パイロット事業とモニタリング活動の実施。
1-5.
パイロット事業の評価。
1-6.
分別収集の標準化プログラムをハノイ市全域に拡大するための行動計画の策定。
2.
もったいない精神に基づく3Rのための環境教育の実施。
2-1.
日本及び近隣諸国での3R環境教育活動のレビュー。
2-2.
効果的な環境教育ツール、プログラムの開発。
2-3.
URENCOスタッフのトレーニング。
2-4.
パイロット事業地区における環境教育ツール、プログラムの試行。
2-5.
環境教育ツール、プログラムの評価。
3.
分別収集と環境教育の普及。
3-1.
分別収集を他地域に展開するための計画マニュアルの策定。
3-2.
分別収集を普及させるためのワークショップの開催。
3-3.
計画マニュアルの改定。
4.
分別収集を基本とする都市ごみ管理改善のための戦略ペーパーの開発。
4-1.
分別収集プログラムに合致した包括的ごみ収集システム形成のためのハノイ市戦略ペーパーの策定。
4-2.
戦略ペーパーの円滑な実施のために必要となる政策の検討(法制度など)。

投入

日本側投入:

  • 短期専門家:7名
    • 総括/循環型社会システム計画1/援助協調
    • 副総括/固形廃棄物管理計画
    • 住民参加型環境活動計画
    • 循環型社会システム計画2
    • 固形廃棄物関連施設活用計画
    • 分別収集・リサイクルパイロット事業
    • 広報
  • 国別研修
  • 機材供与
    • コンポスト化施設改善に係る機材
    • Pilot Project実施に係る機材
    • 環境教育・啓蒙活動に係る機材

相手国側投入:

  • カウンタパート配置
  • URENCO所有の既存施設・機材:
    • プロジェクトオフィス
    • Cau Dienコンポスト化施設等
  • パイロットプロジェクト対象地域
  • 関係機関及び住民との調整