プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)農村振興能力向上プロジェクト
(英)Rural Extension Services Capacity Advancement Project -Through PaViDIA Approach-
(略称)RESCAP

対象国名

ザンビア

プロジェクトサイト

北部州(主要ターゲット)、西部州の孤立地域、およびルサカ州

署名日(実施合意)

2009年11月30日

協力期間

2009年12月15日から2014年12月14日(5年間)

相手国機関名

(和)農業・畜産省
(英)Ministry of Agriculture and Livestock

RESCAPとは?

RESCAPは、Rural Extension Services Capacity Advancement Project -Through PaViDIA Approach-の略称です。
農村地域(Rural)における農業普及サービス(Extension Service)を強化(Capacity Advancement)することで、農村の自立的な発展を支援します。

【RESCAPロゴ】

RESCAPのイメージキャラクターは、「村の子供たち」。一過性のイベントで終わらない、持続的な農村開発のために、「彼らの10年後、20年後」を意識しながら、プロジェクトを進めていきます。

プロジェクトの背景

ザンビアは、全人口の約60パーセントが、また、貧困ライン以下の人口においては、その約70パーセントが農村地域に居住しています。ザンビアの農業は、資本集約的農業経営で商業生産を行う大規模農家及び中規模農家と、自給自足的農業を営む小規模農家(全農家戸数の9割を占める)という二重構造を有しており、ザンビア政府の重点政策課題である貧困の軽減のためには、小規模農家を中心とする農村開発が重要視されています。

このような背景から、ザンビア政府農業・協同組合省(以下、MACO)は、住民参加による村落開発手法と持続的農業技術の導入による孤立地域村落の小農の貧困軽減を目的とした技術協力をわが国に要請し、JICAは技術協力プロジェクト「孤立地域参加型開発計画プロジェクト(以下、PaViDIA)」を2002年6月から2009年5月までの7年間、2フェーズにわたり実施しました。同プロジェクトでは、MACOの普及組織を活用し、普及員をファシリテーター役に、村単位での参加型農村開発活動(マイクロ・プロジェクト:MP)を行うPaViDIAアプローチを確立しました。

しかし、PaViDIAアプローチが効果をあげる一方で、その担い手であるザンビア政府MACOの本省、州、郡、ブロック/キャンプ、各レベル間の情報共有が十分ではなく、農民の抱える問題点をMACOが十分に把握できないために、農民に対して満足な支援ができない状況が見出されました。本省、州、郡、ブロック/キャンプという通常あるべき普及システムの流れに沿って農村開発を行うためには、その体制が非常に脆弱であることがプロジェクトの実施を通じて、根本的な課題として明らかになったのです。

貧困を根本的にまた持続的に削減していくためには、農民に近いキャンプレベルに配置された普及員をうまく活用しつつ、それら普及員も含んだ脆弱なMACO全体の普及組織の強化を通じた貧困層農民と村の活性化・底上げを図る必要が出てきました。

そこで、農業省の普及サービスを強化することで、農村での持続的な開発を支援するためのプロジェクトとして、2009年12月にRESCAPが開始されました。

プロジェクトが目指すこと

RESCAPでは、前プロジェクト(PaViDIA)で確立された農村開発アプローチの活用を通じて、農業省の普及サービスの質を高めながら、最終的に農村部における人々の生計が向上することを目指します。

【図】

目標

上位目標:

対象地域における農家の生計が向上する。

プロジェクト目標:

対象地域において、農業省が提供する農村普及サービスが、PaViDIAアプローチをエントリーポイントとして活用することで改善される。

成果

  1. 農家のための適切な技術が特定される。
  2. 普及員の農業普及実践力が強化される。
  3. キャンプ/ブロック、郡、州による活動のモニタリング及び支援能力が強化される。
  4. MACOの普及サービスの管理能力が強化される。

活動

1-1.
専門家及びカウンターパート(C/P)(注1)が、農家のニーズ調査を実施し、利用可能な既存の技術や実践事例等必要な情報を収集する。
1-2.
専門家及びC/Pが、1-1の調査結果を基に、農家の適正技術を分析し取りまとめる。
1-3.
MACOが、対象地域において、マイクロ・プロジェクト(MP)の実施を通じ、各種普及方法(ファーマーズ・フィールド・スクール(FFS)(注2)の開催、先進農家を通じた普及等)を用いて適正技術や情報を農民に対して提供する。
2-1.
専門家及びC/Pが、研修実施のための普及員のニーズ調査を実施する。
2-2.
専門家及びC/Pが、普及員のための研修計画を作成し、教材を作成する。
2-3.
専門家及びC/Pが、普及員のための農民指導書作成し、また、農家配布用普及資料の作成を普及員に対して指導する。
2-4.
専門家及びC/Pが、郡職員及び普及員のための研修を実施する。
2-5.
MACOが、活動3-3及び3-4と連携して、普及員の現場での活動をモニタリングする。
3-1.
専門家及びC/Pが、活動4-2と連携し、普及活動に係るキャンプ/ブロック、郡、州(実施運営レベル)の職員の業務内容を確認する。
3-2.
専門家及びC/Pが、既存のモニタリング・システム及びモニタリング活動における問題点を特定し、分析する。
3-3.
MACOが中心となり、3-2の結果を基にモニタリング計画を作成し、同計画に基づき実施する。
3-4.
MACOが、3-3の活動をレビューし、必要に応じて計画を改善する。

(注:活動3においては、既存及び予定されているMP実施村が対象に含まれる)

4-1.
MACOが、省内における部署間及び他ドナー等との連携を進め、定期的に会議を開催する。
4-2.
MACOが中心となり、本省をはじめ、対象地域の州・郡の役割を明確にし、プロジェクト事務局(POR)を設置する。
4-3.
MACOが、MPの年間の活動及び予算計画を作成する。
4-4.
MACOが、活動の2-2、2-3に係る普及員のための研修実施を支援する(講師派遣、教材資料の提供等)。
4-5.
MACOが、各MP活動全体を監督する。
4-6.
本省PORが、各MPの進捗状況を合同調整委員会(JCC)及び運営委員会(MC)(注3)に報告する。
4-7.
MACOが、各MP活動の認知度向上、原資獲得のため、広報活動を実施する。
4-8.
専門家がC/Pとともに、管理能力評価指標を開発する。
4-9.
専門家の助言を基に、MACOが組織的能力に係る業績の自己評価及び再検討を行う。

(注1)C/Pとは、実際に専門家とともに協働する人材を表す。
(注2)国連食糧農業機関(FAO)が開発した農民参加型の技術普及手法。
(注3)プロジェクト実施における活動の見直しや、日々の問題点などを協議するための委員会。

投入

日本側投入

1.長期専門家:6名
(1)チーフアドバイザー/ 組織管理
(2)モニタリング(参加型農民活動促進)
(3)農業普及
(4)適正技術
(5)西部州プロジェクト管理
(6)業務調整/研修管理

(3)、(6)については3年間の投入

2.短期専門家
年間2〜3名
3.供与機材
車両2台、事務機器など
4.その他
研修員受け入れ:年間5〜8名程度
プロジェクト活動費:研修・セミナー・ワークショップの実施、ローカルコンサルタント傭上、マニュアル・ガイドライン作成など

ザンビア側投入

カウンターパート人件費、施設・土地手配など